タイという国は「マイペンライ」なお国柄と言われている。
マイペンライとは「気にすんな」と言う程度の意味合いで、何事にも寛容な仏教思想が浸透した結果のように思われるのだが、おとなりのミャンマーはタイよりも経験な仏教国だが、あまり「マイペンライ(ミャンマー語でなんというかは筆者は不勉強のため知りません)」なところがない。
だから仏教だけが個性を作り出しているとまでは言えないところだ。
そんなタイの首都バンコクが浸水を始めてからかなりの期間が経過している。
アユタヤの工場群は1階部分が水浸して、日本企業の多くが中途半端でない大きな被害を受けている。
考えてみれば日本企業にとって今年は踏んだり蹴ったりの年で、国内では東日本大震災で東北地方の海岸線が壊滅的被害を受け、国内経済は円高による人災に祟られて、仕方が無いので国外生産に移管して、治安と友好関係がすこぶる安心のタイに出張ったら、今度は未曾有の大規模水害。
と、普通の会社なら倒産してしまうような巨大悲劇に連続遭遇しているという実情だ。
そんな日本企業の苦境をあざ笑っているのか、タイのインラック首相はニコニコ笑いながら「11月中には水も引くでしょう」とのんきなことをほざいている。
日本は野田という増税をモットーにしている自国の首相だけでうんざりなのに、災害で巨額の被害を出して市民の生活を破壊し、無為無策で避難の矢面にたたされているのにニコニコしているような他国の首相でさらにうんざりといったところだ。
このインラック首相。
実は政治的能力も何もない人で、事実上国外追放処分になっているタクシン元首相の実の妹というだけで首相になったような人なのだ。
つまりインラック首相はタクシンの傀儡で、例に言えばプーチンに操られるメドベージェフ大統領と似たり寄ったりなのだ。
このアホ首相の愚策の影響は野田首相の愚策の前に実際に現れ始めている。
なんと、パソコンのハードディスクやデジカメが極度の品薄になりつつあり、東京や大阪の量販店では一挙に価格が釣り上がりはじめたのだという。
折しも、日本の首相が「近日中に消費税を10%にアップすることをお約束」と国際会議で宣言した、その時に、物価上昇。
本当に迷惑至極。
タイは日本を手本にして近代国家建設を行って来ていることでも知られているが、こんなくだらないことまで真似なくてもいいものを。
「マイペンライ」では済まされない値上げラッシュが始まっているようだ。
タイで救いなのは、浸水しそうな王宮を市民ボランティアと軍が自主的に守っているということ。
プミポン国王は「人々の苦境の中、王宮だけ守られるという訳にはいかない。浸水しても構わない」という、これまた昭和天皇に多くを学ばれたという王様ならではの御心のなかのボランティア。
首相はアホだが、市民はしっかりしているところも、なんとなく日本に似ているのだ。
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