萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

風香共鳴、赤と白

2013-03-15 12:35:36 | お知らせ他
新色、色彩の交差



こんにちは、晴天の明るい神奈川の空です。
写真は曽我梅林、白梅と紅梅の中間にある淡紅色の一輪です。

ホワイトデー特別編の後半「P.S.清香、親愛なる君へfrom Feb.14 to Mar.14 inclusive act.2」加筆校正が終わりました。
バレンタインデーの1箱に喜びながら現実を見すえる関根の、家族との対話から掴んでいく解答と1ヶ月後への物語です。
昨日の前後2話はバレンタインデー特別編「P.S.清風、この瞬間を重ねて 14.Feb.2012 」の対称譚になります。

英理と関根の物語は「清香」で関根が言うよう身分違いの恋です。
もう昔から伝統的な恋愛設定ですが、現代版のリアルが描けたら面白いかなあと。
殊に英理サイドは弟・英二の事情が結婚には深く関わってきます、その辺りは本篇・第47話にある通りです。
対して関根サイドは等身大の自分と彼女に横たわる「格差」の壁を超える、その覚悟と成長が課題でもあります。
今回はそんな関根の諦観を越えていく第1歩の物語です。

本篇では同性の恋愛がメインになっていますが、その周囲を象るのは男女の恋愛です。
同性で恋愛する主人公たちを育んだのも男女による結婚と家庭環境、なのでその辺を描くことが面白いなと。
英二、周太、光一、そして雅樹。この4人ともそれぞれの夫婦の間に生まれ育ち、互いの出逢いに同性を選んでいます。
この4人の環境や考え方は当然に相違があります、その違いが生まれるバックグラウンドは両親「夫婦」が起点です。
いわゆる家族の中核になる男女、その家族という背景ごと関根と英理の短編では描いてみました。

異性でも同性でも人間ふたりが恋愛で繋がることは、違う色が重なるのと同じこと。
関根母の台詞にもあったよう、互いの違いに喧嘩することも当然ありますし擦違いも避けられません。
それでも違いに歩み寄っていく努力を楽しめる、そんな恋愛が続くと家族が出来るのかな?など思います。

このあと短編連載「銀雪の月」と第62話「弥秀」の続きをUPする予定です。
取り急ぎ、









コメント
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