布施英利
君はレオナルド・ダ・ヴィンチを知っているか 2005
ダ・ヴィンチ、501年目の旅 2020
ルーブル美術館の夜を観る前後で、上記を読んだ。
2005の方は、人物編、美術編、科学編ということで、分かり易い入門書となっている。筆者の専門である解剖学の視点からの分析も散りばめられ、知的刺激に溢れる本だ。
2020は、まさにルーブル美術館の夜が対象とする展覧会を含む、ダ・ヴィンチの作品についての解説を含む。私的なエッセイ風の旅行記の体裁となっていて、好みはあるだろうが、私はそれはあまり面白いと感じなかった。ダ・ヴィンチ愛はわかるが、専門家としての分析をもっと入れ込んで欲しかった。ダ・ヴィンチとあまり関係ないことも旅に入っていると脈絡なく書かれていてやや苦痛である。他の書籍との重複を避けたのかもしれないが、他の書籍を読んでいない読者を開拓するというのが重要ではないか。