あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

さびしい風景

2018-06-12 22:37:24 | くらし
 見馴れた柿の木が切られてしまいました。


 冬になっても剪定をせず、おかしいなとは思っていたのですが、持ち主が高齢になって(去年か一昨年後期高齢者になったそうです)もっと楽な作物に切り替えたいんだとか。それで、今人気が出てきたタラの木を植えるとか聞いたのですが、それも思ったより手間がかかりそうだとやめたらしいです。

 なにも植えない畑にマツバウンランの群れがさいていました。まだ柿の木があった頃は、マツバウンランもまばらにさくだけだったのに。きっと手入れをしなくなったからでしょうね。

 マツバウンランは一つ一つもかわいい花。


 
 群れで咲くとまるで優しい雲かかすみのようで、新緑の柿畑の下を霞がたなびくように紫に染める風景は私の大好きな風景のひとつでした。
 でも、柿の木が切られた後に繁殖していくのを見るのはなんだか淋しい。否が応でも農村の高齢化に気づかされます。
 果樹園ばかりではありません。
 住む人のいなくなった家。まだ3年もたっていないと思いますが、庭に植えられていた数本の柿の木が切られました。


 切り口に穴が開いているのはおそらく根こそぎ枯らして新芽が出ないようにするためでしょう。


 かつて農家ならどの家にも柿の木がありました。 それは子どもたちのあそびばであり、おやつを食べられる場でもありました。私にとっては懐かしい思い出の木ですが、それもばっさり切ってしまうのか。これも淋しいことです。

 高齢化と過疎化の進む我が家の周辺では、ここ数年ホトトギスの鳴き声が聞こえます。それも以前はかなり遠くの林で鳴いているなと感じられる程度だったのに、今年は「あの木かな?」と思われるほど近くまでやってきているようです。(近くで一日中鳴かれるとけっこううるさい)うぐいすなんかはもう鳴いてあたりまえ。うちの庭木で鳴いていたりもしますから。環境そのものが次第に野生に近づいているんですね。それはまあそれで、別の楽しみがあるのですが。
 
コメント (10)
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