去年の秋、コートをリュックに作り変えてほしいとのご依頼を受けました。タンスの肥やしにしておくのはもったいないということで。
美しい深い緑のコートでした。
※以下写真がよくないのですが、これはSDカードをテレビで写しだしスマホで撮影するというやや こしいことをしたためです。
その方は、バッグよりもリュック派。仕事も旅行もリュックということで、リュックの機能性に関しては、相当のこだわりを持ってらっしゃいました。ネットで気に入るまで探すんだそうです。
曰く たくさん入ること・・・・マチを広く13センチほど取りました。多分、調節用のカーディガンやスカーフもゆったり入ります。
ポケットはできるだけ多く。外ポケットは全部にファスナーを・・・・おまかせください、内ポケットは、ファスナー付きとファスナー無しの貼り付けポケット。これはわたしが作るバッグの標準仕様です。本体の表と裏、サイドと3箇所にポケット。すべてファスナー付きのたっぷり入るポケットです。さらにポケットの中に仕切りポケットをつけました。外側の飾りポケットも合わせると全部で10個のポケットがつきました。
ペットボトルはサイドのファスナーポケットに入るように。外側に網のようにして入れるスタイルもありますが、あれは、リュックを下ろすときペットボトルが転げ落ちるんだそうです。・・・・なるほど。リュックを使わない者には気づかないことでした。よく似たポケットは作ったことがあるのでやってみましょう。
本体メインのファスナーは両引きに。できれば引き手同士を留められるように。こうすると荷物がぱんぱんでもファスナーがはずれないんですって。なるほど。
困ったのは、革と同じ色のファスナーが売られてないこと。グリーンに合うように焦げ茶を使いました。そして、二つのナスカンで引き手を留めるようにしました。小さい錠前をとりつけたらセキュリティも万全かも。
肩の荷がかかる部分の紐は幅広く。体に沿うようにカーブしたらなお良し。・・・・わかりました。細い紐だと痛いですからね。カーブもなんとかなるでしょう。
あって便利なのは、キーホルダー
海外旅行もたびたびされるその方のこだわりは、とことん便利さを追求したものでとても参考になりました。
ここからは、作り手であるわたしのこだわり
革は背中の方は革が密で固くしっかりしていて、腹の方とくに脇に当たる部分はしぼが多く柔らかです。
やみくもにはぎあわせると風合いの全く違う革を継ぎ合わすことになります。それは避けたい。
畳みじわ、ボタンホールの穴はかくすか目立たないようにすること。
そのために、どうしてもいろいろなところでつぎはぎしなければなりませんしコートの接ぎ合わせの部分もつかわなくてはなりません。それならば、元はコートであったことを前面にだそう、そうすることでたくさんのつぎはぎにも大義名分が立ちます。
それでいて、デザイン的にももちろん気に入ってもらえるようなものを。
われながらずいぶんハードルを高くしたなあ~ 作業台の上にコートを広げたまま、暇さえあればのぞき込み、考え込んで2ヶ月がたちました。
ようやくはさみを入れたのは年が明けてから。
インフルエンザにかかったり、父が入院したり、孫が入院したり、様々なことを乗り越えてようやくできあがったのがこれです。実に5ヶ月後。
身頃の接ぎ合わせなどはできるだけほどかずにそのまま使い、袖口のベルトや肩のベルト(トレンチ風でした)も利用しました。
まず肩紐
袖口のベルトと新たに作った細いベルトとをボタンで留めています。もちろん、ボタンホールはコートのまま。ベルトが自由に動きますのでカーブしたひもでなくとも体に沿うようになりました。それに、背負ったときに胸元に来るボタンがかわいいの。
折り皺をかくすために背中いっぱいにポケットをとりました。これも身頃の接ぎ合わせ部分をそのまま使いましたのでポケットの形は台形です。ポケットを大きくしたのは、小さいファスナーだと引き手が背中の真ん中で当たるので、長いファスナーを使って引き手が端っこに来るようにという配慮でもあります。
表のポケットはタックを取ってたくさん入るようにしています。ここはガイドブックや筆記用具も入る大きさにしてあります。
その中には、ベルト通し紐をそのまま使って、キーホルダーとペンホルダーを
ポケットの上にさらにポケット。飾りもかねて。
右上ーコートのポケットを斜めにつけて
左下ー台形の端革をそのまま貼り付け、肩ベルトをかぶせに利用。斜めにつけたのはデザイン的なことと、かぶせる面積を広げて中のものが落ちないようにするため。このあたりが、リフォームらしいところ。
最後にマスコットを。猫? いえ、犬のつもり。今年は戌年なので。赤い首輪がアクセントです。
使い手と作り手のこだわりがびっしり詰まったリュック。大変喜んでくださいました。そしてリュックは6月にはその方のお供で海外にでかけました。 お役に立てたかな?
美しい深い緑のコートでした。
※以下写真がよくないのですが、これはSDカードをテレビで写しだしスマホで撮影するというやや こしいことをしたためです。
その方は、バッグよりもリュック派。仕事も旅行もリュックということで、リュックの機能性に関しては、相当のこだわりを持ってらっしゃいました。ネットで気に入るまで探すんだそうです。
曰く たくさん入ること・・・・マチを広く13センチほど取りました。多分、調節用のカーディガンやスカーフもゆったり入ります。
ポケットはできるだけ多く。外ポケットは全部にファスナーを・・・・おまかせください、内ポケットは、ファスナー付きとファスナー無しの貼り付けポケット。これはわたしが作るバッグの標準仕様です。本体の表と裏、サイドと3箇所にポケット。すべてファスナー付きのたっぷり入るポケットです。さらにポケットの中に仕切りポケットをつけました。外側の飾りポケットも合わせると全部で10個のポケットがつきました。
ペットボトルはサイドのファスナーポケットに入るように。外側に網のようにして入れるスタイルもありますが、あれは、リュックを下ろすときペットボトルが転げ落ちるんだそうです。・・・・なるほど。リュックを使わない者には気づかないことでした。よく似たポケットは作ったことがあるのでやってみましょう。
本体メインのファスナーは両引きに。できれば引き手同士を留められるように。こうすると荷物がぱんぱんでもファスナーがはずれないんですって。なるほど。
困ったのは、革と同じ色のファスナーが売られてないこと。グリーンに合うように焦げ茶を使いました。そして、二つのナスカンで引き手を留めるようにしました。小さい錠前をとりつけたらセキュリティも万全かも。
肩の荷がかかる部分の紐は幅広く。体に沿うようにカーブしたらなお良し。・・・・わかりました。細い紐だと痛いですからね。カーブもなんとかなるでしょう。
あって便利なのは、キーホルダー
海外旅行もたびたびされるその方のこだわりは、とことん便利さを追求したものでとても参考になりました。
ここからは、作り手であるわたしのこだわり
革は背中の方は革が密で固くしっかりしていて、腹の方とくに脇に当たる部分はしぼが多く柔らかです。
やみくもにはぎあわせると風合いの全く違う革を継ぎ合わすことになります。それは避けたい。
畳みじわ、ボタンホールの穴はかくすか目立たないようにすること。
そのために、どうしてもいろいろなところでつぎはぎしなければなりませんしコートの接ぎ合わせの部分もつかわなくてはなりません。それならば、元はコートであったことを前面にだそう、そうすることでたくさんのつぎはぎにも大義名分が立ちます。
それでいて、デザイン的にももちろん気に入ってもらえるようなものを。
われながらずいぶんハードルを高くしたなあ~ 作業台の上にコートを広げたまま、暇さえあればのぞき込み、考え込んで2ヶ月がたちました。
ようやくはさみを入れたのは年が明けてから。
インフルエンザにかかったり、父が入院したり、孫が入院したり、様々なことを乗り越えてようやくできあがったのがこれです。実に5ヶ月後。
身頃の接ぎ合わせなどはできるだけほどかずにそのまま使い、袖口のベルトや肩のベルト(トレンチ風でした)も利用しました。
まず肩紐
袖口のベルトと新たに作った細いベルトとをボタンで留めています。もちろん、ボタンホールはコートのまま。ベルトが自由に動きますのでカーブしたひもでなくとも体に沿うようになりました。それに、背負ったときに胸元に来るボタンがかわいいの。
折り皺をかくすために背中いっぱいにポケットをとりました。これも身頃の接ぎ合わせ部分をそのまま使いましたのでポケットの形は台形です。ポケットを大きくしたのは、小さいファスナーだと引き手が背中の真ん中で当たるので、長いファスナーを使って引き手が端っこに来るようにという配慮でもあります。
表のポケットはタックを取ってたくさん入るようにしています。ここはガイドブックや筆記用具も入る大きさにしてあります。
その中には、ベルト通し紐をそのまま使って、キーホルダーとペンホルダーを
ポケットの上にさらにポケット。飾りもかねて。
右上ーコートのポケットを斜めにつけて
左下ー台形の端革をそのまま貼り付け、肩ベルトをかぶせに利用。斜めにつけたのはデザイン的なことと、かぶせる面積を広げて中のものが落ちないようにするため。このあたりが、リフォームらしいところ。
最後にマスコットを。猫? いえ、犬のつもり。今年は戌年なので。赤い首輪がアクセントです。
使い手と作り手のこだわりがびっしり詰まったリュック。大変喜んでくださいました。そしてリュックは6月にはその方のお供で海外にでかけました。 お役に立てたかな?