モテナイ男あれこれ
今日は千葉市のホテルにいる。
快適なホテルである。朝起きたら別にやることもないので、シングルルームでまたまた駄文を書いている。ポメラで。
時間がきたら、ある大学に出かけなくてはならない。在籍大学、講師をさせていただいている大学はこれまで多少なりとも書いてきたが、さらに3番目の大学である。
いろいろとあって、やらざるを得ないことになったからやっている。中身は書けない。
海外旅行に行きたいから、仕事の依頼はなるべくお断りをしているのだが、なに、その依頼自体が来ない。仕事はしたくねぇけど、「最近、その仕事ってぇの、久しく会わねぇ」っていう落語のような案配である。つまり断るほど、仕事の依頼もないのだ。
そんな程度の爺である。
唯一、酒飲みの会は断ることにしている。昨日もガラケーから、お断りをした。前世では、大酒のみで通っていたからである。なに、量はそんなには飲めない。酔うからである。顔が真っ赤になっちまう。だから、無理して飲んでいたのだ。(こんなことを書いていると、私のことをよく知っている人から叱られるなぁ~)
体調を崩したので、ドクターストップがかかっている。と、申し上げると全部の人が引き下がる。そうか、それなら、しょうがあるめぇとなる。「ドクターストップ」というのは、ありがたいお言葉である。金科玉条。手のひらに書いてあるのだ、私の場合。
だから若い人には、飲めるうちには飲んでいたほうがよろしいと言うことにしている。
酒を飲むのも芸のうちである。酒を飲むと、いろいろと知りたくないことも他人は教えてくれる。誰それのかぁーちゃんは浮気性だとか、あっちの離婚、こっちの離婚とか、あるいは会社経営者が倒産して「トーサン」になっちまったとか、まったく聞きたくない話ばかりだ。そんなの、今更どうにもなるめぇと思うのだが、他人はおもしろおかしく言う。
酒の肴になっているのである。
こんなあふぉ~な話題はない。そんなのどうだっていいではないか。コップの中のくだらん話である。聞くだけ時間の無駄である。そもそも、そんなことで時間つぶしをしているくらいなら、健康になるのにはどうしたらいいかということでもくっちゃべっていたほうが、ずっと有意義である。
酒飲みながら、健康を肴にしていたんじゃ話にならないのだが。
ましてや、下手くそなカラオケなんかやって、なにになるのだろう。若いときに、チークダンスとかやっている私より年長の人がたくさんいたが、あれもどうにもならない趣味である。趣味といって悪ければ、悪趣味である。なんで、あんなおなごと手をつないで、チークダンスなんかやれるのだ?と不思議でしょうがなかった。しかも、そのおなごは、職場の同僚であったのだ(高校の教員時代ではない)。もうちょっと相手を選べと言いたかった。なぜなら、私を相手にしてくれるような善女はいなかったからである。
今なら、あれはセクハラになるのだろうなと思っている。間違いはない。先日、その悪趣味が好きだった大先輩が居住地の大図書館の前をヨレヨレと歩いていた(もう一回いうけど、高校の教員ではない)。なんと杖をついていた。若いときは偉そうにしていたのであるが、命の方が大事になった年代になっていた。むろん私は無視した。途中から、高校に放り出された私のことなんか覚えていないだろうし。
諸行無常である。
まったく、趣味も選ばなくてはならないのである。他人は、いつまでも覚えているのである。悪趣味のことを。
むろん、私は善人ぶっているのではない。性悪説の立場にたっている。すくなくとも自分のことに関しては。これまで、奥州の山奥で何匹も虫や植物の命を奪ったりしてきた。蛇も、蛙もである。いくらでもいたからである。だから殺傷の罪は深い。しかしである。ことおなごに関しては、善人かもしれない。なにしろ相手がいない。だから、異性関係では安心である。よって性病のおそれもない。
それで心配していることが一つある。若い世代に蔓延している「おつきあい症候群」である。結婚もしていないのに、おつきあいと称して、結婚の予行演習をしている人がかなりいると聞く。バカではあるまいかとしみじみ思う。
おつきあいをやめたら、次にまた別の相手を捜すのだそうな。
これでは、何度も離婚しているのと変わらないではないか。不特定多数とおつきあいをしているのでは、性病のおそれもある。
なんだか、心配になってきたのだ。これからの日本が。
そして、逆に誰にもモテナイ若い青年がいるとも聞く。それである、それ。私の心配しているのは。
頑張れ!と、言うしかないのかもしれないが。しかしである。こういうモテル男と、モテナイ男がいるってぇのは、伊勢物語の時代からあったのだ。在原業平とかいう豪の者もいたのだから。
マレビトというのが民俗の世界にはいて、そういうのが、ふと山里に迷いこんできたら、娘を差し出す里もあったという伝説もある。うらやましいということなかれ。
我々は、そんな時代であってもたくましく生きていたモテナイ男子を哀しく演じてきたのである。
そう、我々である。
私と、あーたである。
これからはお仲間である。
安心しましょう!
わはははっはははは。