世の中には喰うための仕事をしながら、好きな学問に打ち込んでおられる方々がたくさんいるのである・・・凄いもんじゃ。
「在野の研究者」という視点でもって県立図書館から借りてきた本がこれである。
これからのエリック・ホッファーのために 、
言語区分 日本語
著者名 荒木 優太/著
著者名ヨミ アラキ ユウタ
出版地 東京
出版者 東京書籍
出版年月 2016.3
本体価格 ¥1500
ISBN 978-4-487-80975-2
ISBN 4-487-80975-2
数量 254p
大きさ 19cm
分類記号 002
件名 学者
内容紹介 16人の在野研究者たちの「生」を、彼らの遺した文献から読み解き、アウトサイドで学問するための方法を探し出す。在野での方の心得40選。『En-Soph』連載を加筆修正し再構成。
著者紹介 1987年東京生まれ。明治大学文学部文学科日本文学専攻博士前期課程修了。在野研究者(専門は有島武郎)。Web媒体を中心に、近代文学関連の批評・研究を発表。
読み始めたら、実におもしろい。
こんな本があるのを知らなかった。
ボキのような生涯学習ごっこジジイにはうってつけである。在野もなにもボキは、職業が別にあって(と言っても定年で退職してしまったけど)、確かに趣味で勉強してきた。成果もなんも出せないけどねぇ。
で、この本には、それでもって好きな学問分野を追求するという方々のことが書いてあるからいいのである。うってつけとはこのことである。
こりゃぁ、ボキへの応援歌であると思ったよん。マジに。
そして三浦つとむさんとか、谷川健一先生とか、かつてボキもムチュウになって読んだエライ先生たちが、これでもかこれでもかと登場してくる。
だから応援歌だと言うのである。
本の帯にも、「勉強なんか勝手にやれ。やってやってやりまくれ」とか「大学や会社や組織の外でも、しぶとく『生き延びる』ための<あがき>方の心得」と書かれてある。なかなかキャッチーである。惹かれる。
まさに勝手に自称学問みたいなもんを勝手にやって、あがきっぱなしのジジイであるからだ。
妙に悟りきってもいねぇし。こっちは。
悟りどころか、迷いの衆生である。まだまだ静かなること、明鏡止水のごときという心情には到っていない。
こういうあがきなら、ボキはこれまでもやってきたし、これからもやっていくだろう。
生き延びるためにである。
病気になっても、運動療法と食事療法を使って快癒してしまったからだ。
そりゃそうだ。一日10キロも歩いている病人なんか聞いたことがないからである。
酒も呑まない。呑む奴とはつきあわない。美人ともクチをきかない。敬して遠ざけている。心にさざ波のたつことからは、逃亡しているのである。
なんのためにか。
「生き延びる」ためである。
健康に老いたい。もう老いているけど。
健康に生きていりゃぁ、人生、なんとでもなっちまうからである。
カネもカミの毛もないけれど、健康なら利子がいくらついてもいいからと思う。
それだけである。
良い本に出会ってしまったもんである。
感謝!