タイトルコード | 1000001279440 |
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書誌種別 | 図書 |
書名 | エリック・ホッファー自伝 |
書名ヨミ | エリック ホッファー ジデン |
構想された真実 | |
言語区分 | 日本語 |
著者名 | E.ホッファー/著 中本 義彦/訳 |
著者名ヨミ | ホッファー エリック ナカモト ヨシヒコ |
著者名原綴 | Hoffer Eric |
出版地 | 東京 |
出版者 | 作品社 |
出版年月 | 2002.6 |
本体価格 | ¥2200 |
ISBN | 4-87893-473-5 |
数量 | 189p |
大きさ | 20cm |
分類記号 | 289.3 |
個人件名 | Hoffer,Eric |
注記 | 原タイトル:Truth imagined |
注記 | エリック・ホッファー略年譜:巻末 |
内容紹介 | 失明、孤独、自殺未遂、10年の放浪、そして波止場へ…。常に社会の最底辺に身を置き、働きながら読書と思索を続け、独学によって思想を築きあげた「沖仲士の哲学者」ホッファーの自伝。 |
著者紹介 | 1902~83年。ニューヨーク生まれ。さまざまな職を転々とし、67年より著作活動に専念。著書に「大衆運動」「情熱的な精神状態」「変化という試練」など。 |
荒木優太氏の「これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得」なる本を読んでから、まさにエリック・ホッファーに興味を持ってしまった。ボキは、作家の中上健次も大好きだが、中上健次もエリック・ホッファーに影響されたみたいである。ちなみに、荒木優太氏の本は最初県立図書館から借りたのであるが、あまりの快著であるから、買ってしまった。Amazonにさっき注文した。自分の本にしようと思ったのである。
そして、昨日から今日にかけて、写真の「エリック・ホッファー自伝 構想された真実」を読んでいた。さきほど、読了してノートにもとった。
心地よい感動を味わっている。
港湾労働者をしながら、続々と本を書いてきたのが、エリック・ホッファーである。5歳のときに失明して、学校教育はまともに受けていない。それが、15歳のときに奇跡的に回復して、それから読書生活が始まる。ほとんど独学である。ドストエフスキーにも影響されている。「白痴」を推奨しておられた。
あっと思った。ボキの学部卒論でも扱った資料である。「白痴」は。
この自伝では、最初から引きつけられる。翻訳もいいのだろう。
それに、エリック・ホッファーの人生に対する姿勢もいい。両親もいない。学歴もない。カネもない。仕事もない。職業紹介所を回りながら、その日暮らし。貧民として生活を送っている。しかもである。公共図書館の近くに、安アパートを借りて、毎日の労働の他に、読書生活を送っていたのである。数学、化学もやったそうである。大学の教科書レベルのも。そして、静かにノートをとり続ける生活。
あくまで仕事は、読書や勉強のための補助手段である。
こういうのを生涯学習というのである。仕事をやりながらである。しかも、「在野」である。大学とかで教えているわけではないからである。
静かに思索を重ね、その過程をまとめていく。なんの成果も要らない。出世や立身しようという目的もない。最初からない。
いいなぁと思った。こういう老後をボキも送ってみたかったからである。
でも、ボキは煩悩まみれである。カネも、欲望も、その他モロモロみんな欲しい。一番しくじったのが、博士後期過程に在籍して博士になりたいというアホな夢を見てしまったことである。これは、エリック・ホッファーのような立派な知識人から見たらアホ丸出し、基地外の部類に入るのだろう。
慚愧の思いである。
博士を目指すのではなく、その前にやることがあっただろうと思うのである。論文を少なくとも50本は書いてそれからならわかるというもんである。無知だった。まるっきり無知であった。
でもねぇ・・・中退してしまったけど、ボキのやってきたことは、「在野」で十分研究可能であるとも気がついた。
だから荒木優太氏の本を買ったのである。ありがたいものである。こういう書籍との出会いは。
やる気になってきた。
ファイト!
イッパーツ!
である。
どっかのCMそのものであるが。
荒木優太氏に感謝である。
またまたボキの読書生活が始まる。論文書きも。