地球の中心"コア"への旅
NHKで水泳の池江瑠璃子さんをやっていた。白血病で長期入院をしていた19歳のアスリートである。話の筋は予想がついた。たぶんこんな展開でくるだろうと。しかし、びっくりしたのがあのキン肉マンみたいな見事としか言いようのない身体がやせ衰えていたということである。腕も細くなっていた。当たり前であろう。じっとして、治療をしていたからである。
筋肉も永遠ではないのである。経験しているからそう感じるのである。ボキも、エコノミークラス症候群で肺塞栓症にかかったから、実感がともなうのである。まだ、現役の大学院生だった。そして中退した。3年目の末であった。博士になりたくてジジイであるにも関わらず某大学で毎日勉強した、していた。
柔道もやっていた。5段目指していた。なれると思っていた。ジムにも行っていた。バーベルも100キロは上がっていた。
そしたらあえなく敗退した。8年前のことであった。
寝技の得意な柔道マンであったのだが、病気になってはあきらめざるを得なかった。しかし、これが薬になったのだよん。思いあがっていたからなぁ。徹底的にたたかれたし、家人にも。そんなもんになって何になるってぇことだった。柔道5段の免状も博士の免状もただの紙切れでしかなかったということに、考えが及ばなかった。だからなれなかったのをよしとしなくちゃアカンかった。
しかし、ボキはなかなかクタバラナカッタ(笑)。
不死鳥のごとくよみがえってしまった。健康になったのである。一度は死んだ身であった。東洋一の巨大病院で家人の目の前で意識を失った。家人が慌ててボキを揺さぶっていたのだけは覚えている。そうなのだ、あの時ボキは死んだのであった。意識もなにもありゃしない。消滅である。存在そのものの消滅。
中退してから老人大学に行ってみた。ジジイとババだけが入学できるガッコである。タノシカッタ。お互いもうすぐ死んじまうのに、アホなおしゃべりをして、ゲートボールをやって暇つぶしをしていた。友人もできた。何人か。年に一度は日帰りの旅行も楽しんでいる。同窓会である。ゲートボールの(笑)。
ところが飽きた。バイトの数を増やしてみた。飽きたからである。私立高校二校で非常勤講師をした。塾はずっとやっていた(今も)。退学してしまった大学とは別の大学で8年間教えてもみた。それらもバイトゆえに、ジジイだからやめさせられた。
今度は、別のバイトである。こっちの数も減ったが、まだ7種類ほどやっている。ありがたいことに、バイトだから毎日行く必要もない。それでも、年金暮らしにはありがたいほど収入がある。全部生涯学習ごっこに使っている。今月のアマゾンの支払いは37000円になった。全部書籍代である。バイトで充当できる。これはこれはありがたい限りである。
筋肉は落ちたけれど、気力だけはまだまだある。どうせ辞めさせられるのだったら、思い切って生きていくことにしている。
池江瑠璃子選手にいろいろ学んだよん。
しかし、すごい女の子である。
19歳である。
19歳のころ、ボキはひたすら新聞配達をしていただけであったからだ。
頑張ってねぇ、瑠璃子ちゃん!
(ToT)/~~~