結婚披露宴あいさつ
2007年9月1日(土)
生来、人前で話すことが大の苦手。高校くらいまでは、人前で話す時は、緊張と羞恥心で、紅い顔になっていた。
しかし、加齢と共に立場上、どうしてもあいさつをする機会が増え、馴れや、厚かましくもなって、以前ほどは緊張しなくなった。
紅顔の美少年→厚顔の醜壮年
そうした中、私のあいさつ史上、最高に緊張する場面があった。
それは、長男の結婚披露宴である。
結婚の日程が決まると直ぐに、あいさつ集の本を買った。あいさつ例は当然型通りなもので、どうしてオリジナルのあいさつを考えなかったのかと悔やまれるが、その時は、頭の中が、「あいさつ あいさつ・・」でそんなことを考える余裕はなかった。
何度も本を読み、暗唱することに努めた。
いよいよ前日のことである。あいさつを復唱しているとき、ふと感じた。
私の立場は、新郎の父親ということで、新郎及び新婦両方の親を代表しての「あいさつ」ということではあるが・・?
私は、「代表」ということがおかしいのではないかと感じだしたのである。自分の気持ちは言えるけど、他の3人の気持ちまでは代表して述べることはできない。
そう考え出すと、あいさつは諳んじていたが、急に不安になりだした。
新婦側の御両親には、寝耳に水の話ではあったが、急遽、双方の両親4人でそれぞれがあいさつすることを提案した。
新婦のお父さんのあいさつは、新婦が小さかった頃、森の都仙台の並木道を手をつないで歩いた想い出で、涙ぐんでの話だった。
新婦のお母さんのあいさつは、新婦に関してこれまでいろいろ嬉しいことがあったが、今日が一番嬉しいですという話であった。
いずれも、感動的だった。
さて、私のあいさつであるが、型通りなものであった。
ただ、本にないことを一言付け加えた。「私は、子どもが仮に10人いたとしたら、全員女の子がいいです。」
新郎が「にやり」とした。
長男の結婚披露宴は、1997年10月12日
人生時計「15時49分」 チン