団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

奈良県香芝市 不当懲罰差し止め提訴

2022-09-08 15:40:15 | 政治

奈良県香芝市 不当懲罰差し止め提訴

2022年08月31日(水)

 

 奈良県香芝市で、信じられないことが起きています。

 

 27日の赤旗です。

 

 共産党の市議に対して懲罰動議が可決されたというのです。

 経緯は、次のとおりです。

 

① 議長が国民健康保険や生活保護窓口への議員同行行為は禁じられている趣旨の発言をしました。

② 共産党の市議が、「政治倫理条例の何条にあるのか」などと意見したことが、「侮辱または名誉毀損にあたる恐れがある」と懲罰の対象にされました。

③ 懲罰として議場での陳謝文の朗読が強要され、同市議が拒否することが繰り返されました。

④ これを理由に出席停止の懲罰動議があり、懲罰特別委で5人中3人の賛成で可決されました。

 

 私は、法律知識はあまりありませんが、香芝市議会の決定は違法だと思います。

 まず、「国民健康保険や生活保護窓口への議員同行行為は禁じられている」としていますが、仮に政治倫理条例にそのような規定があったとしても、それは無効です。

 

 次に、「『政治倫理条例の何条にあるのか』などと意見したことが、『侮辱または名誉毀損にあたる恐れがある』」と議会が判断したということですが、これは、侮辱的な物言いで言ったのであれば可能性はなくもありませんが、単に意見又は質問したということであれば、侮辱云々なんてことにはなり得ません。

 

 陳謝文の朗読が強要され拒否したことが直接的な懲罰の原因となっている訳でありますが、経緯的に違法なことを強要された訳でありますので、出席停止処分は違法ということになります。

 

 私は、議会におけるこのような無法な懲罰同義がまかり通るというのは、所謂「性善説」に立脚していると思われますので、誣告罪的な対抗手段を政治倫理条例に設けるベキだと思うんですよね。

 この”事件”は裁判所に提訴され、間違いなく、議会の懲罰動議が差し止めの判断がされると思います。その場合、懲罰特別委で賛成をした議員は、誣告罪的な懲罰として、それこそ、議会での陳謝をしなければならない、という風な規定が必要と思うのであります。

 

 裁判所への仮差し止めの結論は9月4日までに出ると思いますので、結果は後日アップいたします。

 

 岸田政権は、野党の臨時国会召集の要求を拒否しています。憲法53条には内閣は国会を招集しなければならないと義務規定になっています。岸田政権は、期限が定められていないという理由で拒否していますが、それは合理的な理由がなければなりません。

 要するに、国会で統一教会の問題を追及されることを逃れるために、拒否しているだけなのであります。

 憲法を無視するような政権でありますので、この一事で、即刻退場であります。

 

 

(5日追記)

 → この問題に関して決着が付きました。

 

 3日の赤旗です。

 地裁は、出席停止処分は違法な処分だとの主張を認め、仮差し止めを認める決定を出しました。

 

 ・・で問題は、議会側がこの地裁の決定に対してどのような対応をするか?であります。全うな議長であれば、青木氏に対して謝罪することになると思いますが、今日5日の本会議での運営が注目されます。

 

 続報します。

 

(8日追記)

 

 6日の赤旗です。

 

 香芝市議会は、出席停止処分を取り下げました。ただし、取り下げた理由や経過報告をしなかったということです。←これ、あり得ません。議案を提出する場合は、必ず趣旨を述べます。←このような議会運営に対して、司法に訴えるという対抗手段がないのかしら?と思います。

 

  以下ネットを引用します。

 

        ↓

 

地裁の仮差し止めが影響か 議員懲罰の議決見送る 奈良県香芝市議会

香芝市役所=同市本町

香芝市役所=同市本町

 奈良県香芝市議会は9月5日、定例会初日のこの日に予定していた青木恒子議員(共産党)に対する出席停止の懲罰動議の議決を見送った。議会は理由を明らかにしなかったが、奈良地裁が9月1日付で議会に対し、同議員の出席停止処分を行わないよう仮の差し止めを決定したことが影響したものとみられる。

 8月29日の市議会議会運営員会(芦高清友委員長、6人)では、定例会初日の議事日程として市議会懲罰特別委員会(中谷一輝委員長、6人)の委員長報告が決定していた。青木議員に対し出席停止8日間の懲罰を科すことを委員会として決定したことについて、当日の本会議で委員長が報告。採決を行う予定だった。

 日程の変更は、5日の本会議開会前に開かれた議会運営委で決定された。芦高委員長は、懲罰特別委の中谷委員長から報告取り下げの申し出があったと説明した。

 この後の本会議では、青木議員の懲罰に反対してきた議員らが委員長報告取り下げの理由について説明を求めたが、芦高委員長の答弁は「取り下げられたら日程には上がらない。理由については答える立場にない」というものだった。

 

 一方、中谷委員長は報道陣の取材に対し、「今、言えるのは初日に報告することを取り下げたということだけ」と述べるにとどまった。地裁の決定後、委員会は開いていないといい、定例会会期中に開きたいとした。

 青木議員はこの日、本会議に出席。報道陣の取材に対し「採決の強行はなかったが、経過報告ぐらいはすべき」と批判した。

 川田裕議長は地裁の決定に対し、「方針は決めていないが、抗告を含め対応を検討している。早急に判断しなければならない」と述べた。

 

    ↑

 川田議長は、「抗告を含め対応を検討している」と、”息巻いて”います。拳を振り上げたもののその拳を振り下ろす訳にもいかず、「検討している」と言葉を濁しています。ほとぼりが冷めるのを待っているというのが本音でしょう。

 

 私は、共産党は、対抗手段が生温いと思います。議長に対して、公開質問状で、「議員の同行」が法律違反になるかどうか根拠を含めて認識を問うベキと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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