井上道義・ショスタコーヴィチ2番(2024年6月29日)
23日、福山のリーデンローズで、井上道義のコンサートを聴きました。曲目は、井上が得意のショスタコーヴィチで、交響曲第2番です。1927年ショスタコが21歳の時の作品で、1917年の“社会主義革命”を賛美する曲です。
冒頭は暗い楽曲で、革命前のツァーリズムの圧政を想起させます。その後行進曲風になり、高揚していき革命の賛美を表すかのような力強い楽曲になります。合唱付で、歌詞は今から考えると恥ずかしいようなものです。「レーニン、我らの運命が抱く名」、「今生きている世代の旗印、その名は、十月、コミューン、そしてレーニンだ」。ショスタコの交響曲は、畳みかけるようにupテンポになるのが特徴ですが、既にその萌芽がありました。これが、気分を高揚させるんですワ。
「今から考えると恥ずかしい」というのは、“社会主義革命”は完全に失敗したからです。私は、“社会主義を目指す革命”ではあったと思いますが、“社会主義革命”ではないと(独自の)考えをしています。
井上は、今年一杯で指揮活動を引退します。大好きな指揮者だったのでとても残念ですが、この日私として最後の井上を聴くことができて幸せでした。
“井上の 最後のショスタコ 幸せ満ち良し”(人生時計駄洒落川柳:2024年6月29日 抜作)
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