団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

鯨墓と金子みすゞ

2009-06-03 19:28:46 | お出かけ
               鯨墓と金子みすゞ

                            2009年6月3日(水)

 山口県の日本海側に位置する長門市青海島に、鯨墓がある。
 墓碑には、「業尽有情 雖放不生 故宿人天 同証仏果」と刻まれている。解説によると、「鯨としての生命は母鯨と共に終わったが、われわれの目的はおまえたち胎児をとることではなかった。むしろ、海へ放してやりたいのだが、広い海へ放たれても、独りではとても生きてはいけまい。それ故に、われわれ人間と同様に念仏回向の功徳を受け、諸行無常の悟りを得てくれるようにお願いする。」ということだそうだ。

 金子みすゞの代表作「大漁」は次の詩だ。
 朝焼け 小焼けだ
 大漁だ
 大羽鰯の
 大漁だ
 濱はまつりの
 やうだけど
 海のなかでは
 何萬の
 鰯のとむらひ
 するだろう

 私は鯨墓の墓碑と金子みすゞの「大漁」とに共通性があるように感じる。慈悲だろうか?
 人間は無情にも、他の生物の命をもらって生きている。そのことに対する、不条理だろうか?

 みすゞの生まれた所は仙崎で青海島とすぐ近くだ。みすゞが幼い頃から鯨墓を知っていたであろうことは容易に想像できる。


2009年5月31日、山口県長門市



 鯨墓。1692年建立。


 鯨墓の近くにある「くじら資料館」。入館料300円。入らず。


 仙崎漁港で食べた「海鮮釜飯」1575円也。観光客目当ての食堂だが、釜飯が炊き上がるまで30分近くかかる。炊いたものを出して回転を上げるようにした方が良いのではないかと、余計なことを考える。


 食堂の中にみすゞの写真が飾ってある。直ぐ近くに、金子みすゞ記念館があるが行かなかった。みすゞの話は哀しすぎる。


 同じく掲げてあった詩「大漁」。


 漁港なので、大きなとんびが舞っている。


 釜飯が炊けるまでの時間を利用して、隣接地にある「八坂神社」を見学。






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