3学年だより「かしこ」になる(2)
個人的な話をはさませていただくが、先日東京駅の八重洲地下街にある「いし井」に少し並んだ。
列の先頭に来たとき、カップルが一組退店し、店員さんがよびに来たのだが、後ろにいた年配のご夫婦を先に案内して下さいといった私はなんて大人なのでしょう。
~ ガラッ。 若い店員さんが、出てきた。「車いすのお客さま、中へどうぞ!」
ど、どこに!?!?!?!
あっ。さっきまで人がいたテーブル席が! もぬけの空!
見れば、別の若い店員さんが、まだラーメンが到着してないお客たちに交渉してくれていた。 カウンター席に移ってもらえないかと。
それはそれは腰が低く。しかも流暢な英語と中国で。
めっちゃ喋れるやないか。
すごい。ほんで、お客も一瞬「?」って顔をしてるが、説明を聞くやいなや「Sure!」「行、行」と、ほほえんで立ちあがる。優しい。
わたしと母は、グローバルなお客たちに頭をカッコンカッコンと下げながら入店する。暴風雨のシシオドシのごとく。ありがとうございます、ありがとうございます。
びっくりした。「こんなに若いのに……」 (岸田奈美X「魂をこめた料理と、命をけずる料理はちがう」)~
岸田奈美さんのお母さんが、うるんだ眼で店員さんを見ている。
店員さんたちは、機転が利くし、ずっと笑顔で手を動かし続けている。
忙しいのにピリピリした様子は全くなく、お客さんと雑談する余裕もある。
ラーメンはもちろん美味しい。出汁のうまみがが五臓六腑に染み渡る。
帰りがけに、店長さんとおぼしき人にお礼を言う。
~ 「ありがとうございます! 彼はああ見えて、京都の◯◯大学の学生で」
めちゃくちゃ賢い大学やないか。
「かしこや。かしこがおる」
「ワハハ。頭は良いんですけど、私生活はアホというか……」
「ちょっと!ちょっと!」
店長にからかわれ、彼は楽しげにツッコミをいれていた。かわいがられとるんやな。
賃料を上げる前まではさっぱりだったが、今は60人も応募があったそうだ。彼が選ばれるのも納得。お、お、お賃金がなせる技ッ!!! 新しい価値ッ!!! ~
新しい価値とはそういうことか。疑って申し訳ないとも思う。
元々、店の魅力は申し分ないが、貧しい学生さんにとって十分な賃金は何よりの働きがいだ。
個人的な話をはさませていただくが、先日東京駅の八重洲地下街にある「いし井」に少し並んだ。
列の先頭に来たとき、カップルが一組退店し、店員さんがよびに来たのだが、後ろにいた年配のご夫婦を先に案内して下さいといった私はなんて大人なのでしょう。
~ ガラッ。 若い店員さんが、出てきた。「車いすのお客さま、中へどうぞ!」
ど、どこに!?!?!?!
あっ。さっきまで人がいたテーブル席が! もぬけの空!
見れば、別の若い店員さんが、まだラーメンが到着してないお客たちに交渉してくれていた。 カウンター席に移ってもらえないかと。
それはそれは腰が低く。しかも流暢な英語と中国で。
めっちゃ喋れるやないか。
すごい。ほんで、お客も一瞬「?」って顔をしてるが、説明を聞くやいなや「Sure!」「行、行」と、ほほえんで立ちあがる。優しい。
わたしと母は、グローバルなお客たちに頭をカッコンカッコンと下げながら入店する。暴風雨のシシオドシのごとく。ありがとうございます、ありがとうございます。
びっくりした。「こんなに若いのに……」 (岸田奈美X「魂をこめた料理と、命をけずる料理はちがう」)~
岸田奈美さんのお母さんが、うるんだ眼で店員さんを見ている。
店員さんたちは、機転が利くし、ずっと笑顔で手を動かし続けている。
忙しいのにピリピリした様子は全くなく、お客さんと雑談する余裕もある。
ラーメンはもちろん美味しい。出汁のうまみがが五臓六腑に染み渡る。
帰りがけに、店長さんとおぼしき人にお礼を言う。
~ 「ありがとうございます! 彼はああ見えて、京都の◯◯大学の学生で」
めちゃくちゃ賢い大学やないか。
「かしこや。かしこがおる」
「ワハハ。頭は良いんですけど、私生活はアホというか……」
「ちょっと!ちょっと!」
店長にからかわれ、彼は楽しげにツッコミをいれていた。かわいがられとるんやな。
賃料を上げる前まではさっぱりだったが、今は60人も応募があったそうだ。彼が選ばれるのも納得。お、お、お賃金がなせる技ッ!!! 新しい価値ッ!!! ~
新しい価値とはそういうことか。疑って申し訳ないとも思う。
元々、店の魅力は申し分ないが、貧しい学生さんにとって十分な賃金は何よりの働きがいだ。