水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

アスリート

2020年05月25日 | 学年だよりなど
  3学年だより「アスリート」


 自らの身体能力を発揮することに心血を注ぐ人を、私たちはアスリートと呼ぶ。
 彼らは、自らの能力を鼻にかけて人の上に立とうとしたり、自己顕示欲を満たしたいという思いから、そうしているのではない。
 与えられた能力を存分に具現化することが、神への敬意であり感謝であるということを無意識のうちに理解しているのだ。
 人は、彼らのその姿を見て、心を動かされ、元気をもらい、生きる力を見出す。
 元気な若者の姿を見ることで、かつて若かった人は力を得るように。
 同時に年配者の知恵を吸収して、若者は道を見出す。
 大自然の前には無力な人間どもだが、そうやって連帯してこの世の理不尽と戦ってきた。
 ときには無力さに打ちひしがれながらも、手を取り合って立ち向かってきた。
 自分の持てる力を発揮し、何かのために役立てようとしている人は、アスリートとよんでいい。
 みなさんの場合なら、今たまたま目標としていた大会がなくなり、運動アスリートとしての生き方を見直す状況になっている人も多いだろう。
 しかし、これから進学、就職、社会人生活という形で、世のため人のためになっていくという人生を想定するなら、勉強アスリートとしての生き方は、ずっと維持しないといけない。
 いかにして自分の能力をのばすのかを、アスリートはいつも考える。
 何時間寝て、何を食べて、どういうエクササイズを自分に課していけばいいのかを考える。
 どのように毎日を過ごしたかを記録し、ふりかえりながら、自己を高めようとする。
 部活の後に書いていたノートと同じように、いやそれ以上に、日々のすべてを記録するといい。
 記録さえきちんとしていけば、能力は自然と向上する。
 健全な心身を与えられ、自分の目標に向かって専念してて誰にも文句を言われないどころか、賞賛までされるという、恵まれた状況に自分があることへの感謝になる。


 ~ 一流のアスリート、アーティスト、リーダー、経営者を分析すると、ゾーンの上、すなわち過去の成功をもたらした「心・技・体・生活」の要素を、意図してリピートしているのがわかる。
 イチローが毎日カレーを食べていた、奥様のオニギリを何千個も食べていた、という逸話はここからきている。
 過去に成果を出せたコツ、ヒント、行動、状況を分析し、意図して繰り返しているのだ。
 それに対して、結果を出せず、残念ながらいつもよく似た失敗で撃沈をしている人は、過去の振り返り、分析をせず、毎回、最低の結果を生み出してしまった自分の考え方や行動を本能のように繰り返す。 (原田隆史メールマガジン「仕事と思うな、人生と思え」Vol.568)~


 振り返ってみて、よくない結果をもたらすものが見つかれば、排除していく。
 いい結果をもたらす行動は、それを繰り返しながら、さらに工夫して精度を高めていけばいい。
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