水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

耐性を鍛える

2021年05月18日 | 学年だよりなど
1学年だより「耐性を鍛える」


 勉強の基本的な技術は、個人の持って生まれた能力に関係なく身に付けられる。
 やるかやらないかだけだ。ただし楽しいものではない。
 歯磨きが楽しいか、と言われればそうではないように。ときに面倒でもある。
 自分の好きなことだけ、楽しいことだけをやって、それで夢が叶うのなら理想的かもしれない。
 しかし、そこに心からの喜びはあるだろうか。むしろ、努力すること、嫌なことも我慢してがんばったあとに成果を得た方が、「やった感」が生まれるようにも思える。
 世界でトップをうかがうレベルのアスリートたちが、日常的にどれほどの努力しているか。
 勝利の一瞬の喜びのために、とんでもない練習を積み重ねる。
 しかし彼らは、メダルを手にした翌日でさえ、ふつうにトレーニングをする。
 それが普通になっているからだ。「好きだからやる」レベルでは続かない。
 プロとして活動しようとするなら、トレーニング以外にもやることはいくらでもある。
 スポンサーさんのイベントに出かけて笑顔をふりまくのは嫌だという選手は、活動そのものが続けられなくなる。当然、アスリートにかぎった話ではない。


~ 「好きなことを仕事にする」というのと、「好きなことだけする」というのは、違います。
「好きなことを仕事にする」ために、好きではないこともできるのが、プロです。
 好きなことのために、好きではないことから逃げない能力が、耐性力です。
 何をしていても、嫌なことに、でくわします。
 嫌なことに出会った瞬間に、逃げていたのでは、試合を放棄することになります。
 練習でレベルアップしていくこともできません。
 生活をしていくことも、できません。
 嫌なことに時間を奪われるときは、「今、自分は、嫌なことから逃げない耐性力を鍛えているんだ、これは、アスリートに大事なトレーニングだ」
 と考えればいいのです。
 嫌なことから逃げない耐性力は、あらゆる仕事に活用できます。
 仕事や勉強で、嫌なことから逃げない耐性力を身に付ければ、試台にも生かせます。
                 (中谷彰宏「メンタルで勝つ方法」ボーリングマガジン) ~


 就活をして、第一志望の会社に入れて、さあイメージしていた仕事ができるかといったら、そんなことは全くない。自分の期待と現実との違いを思い知らされることだろう。
 自分はこんな仕事をするために入社したんじゃないといって転職する人は、いくつになっても仕事の本質にかかわれないまま過ごしていくことになる。
 今みなさんの前に用意されているのは、勉強でも部活動でも、きわめて初歩的な課題ばかりだ。
 このレベルの我慢はとっととクリアして、次のステージを目指していこう。
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