水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「仕組み」化(2)

2019年11月18日 | 学年だよりなど
2学年だより 「仕組み」化(2)


 480人いれば、480とおりの夢がある。
 一人一人の中にも、様々な思いがあるだろう。
 子供の頃のように、純粋に「○○になりたい」と一つだけの願いを抱いている人はむしろ少ないのかもしれない。
 「スポーツ選手になりたい」「ミュージシャンになりたい」「社長になりたい」「億万長者になりたい」「プロゲーマーになりたい」「YouTuberになりたい」……。
 子供の頃に考えたことと、自分との差を客観的に見つめることができるようになると、現実はなかなか厳しいかもしれないと気づいてしまう。
 さしあたり通常の学校社会の中でそれなりに目標達成をしようとするものの、勉強や部活でも、思っていたほどの結果が出せないままでいる。
 将来的にどのレベルの目標を設定していいものか、設定したところでそれが叶うのかどうかが、どうもはっきりしない。
毎日が充実していないわけではないが、漠然とした不安がどこかにあるような気がする。
 結果的に、自分がいま持っている知識や情報と、自分の能力に対する自己認識とをすりあわせて、ほどよいところで目標設定をし、それに向かって頑張ってみる……。
 というところが、一般的な若者のおかれている状態だと言えるだろうか。
 多くの大人にもそれはあてはまる。
 そして、多くの場合、その目標が「そのまま」実現するということにはならない。
 人は、それほど正確に現状を認識できないからだ。
 当然ながら、正確な未来予測もできない。
 いい意味でも、わるい意味でも。
 考えていた以上に、自分がものすごく努力できる人間であったことに気づくこともある。
 そういううれしい誤算のときは、随時目標を上方修正しながら、より努力し続ければいい。
 逆に、なかなか行動できない人間であることが明らかになってしまう場合もある。
 自己嫌悪を感じ、結果として目標にはるか及ばないどころか、自分はだめな人間だったと落ち込んでしまう場合さえある。


 ~ 目標は「二者択一」という対立を生み出してしまう。目標を達成して成功を味わうか、達成できずに失望するかのどちらかである。幸福の意味を狭くして、自分を心理的に閉じこめてしまう。これは間違った考えだ。人生で歩む現実の道が、はじめに思い描いた旅路どおりになることなどありえない。成功への道はたくさんあるのに、ひとつのシナリオどおりでないと満足できないと制限するのは無意味である。 (ジェームズ・クリア『複利で伸びる1つの習慣』PanRolling) ~


 目標設定もよしあしということだ。
 そう考えると、大事なのは目標自体よりも、毎日をどう過ごすかということになってくる。
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