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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

龍澤寺で白隠の書画を見学

2015年11月23日 | 仏教・寺巡り

勤労感謝の日は、意地でも家で仕事はしない。
せっかくなら、この日ならではのことを体験しようと、三島に行った。

白隠禅師についての本を読んでいたら、伊豆の三島の龍澤寺なる寺に禅師の書画などが多数あり、しかも毎年11月23日のみに公開されるという。
三島とはちと遠いが、新幹線を使えば東京からなら1時間ほど。
駅から離れた寺までのバスの便が悪いので、それに合わせて行く。
帰りの便がないのだが、それは成り行きにまかせる。 
天気は下り坂だが、雨は免れそう。 

予定時間通りに三島に降り立ち、10分ほど待って路線バスに乗る。
停留所に着くたびに乗客が降り、最後は私だけとなった。

年に一度の寺宝公開なのに、寺入口のバス停に下り立ったのは私一人。
今月初めの建長・円覚両寺の賑わいとは対照的。

林の中の参道をゆるく上って、境内に入る。

本当なら楓の紅葉の時期なのだが、ことしはまだ青々としている。 
見学客はそれなりにいた。
私以外の人たちは自家用車かタクシーで来たようだ。 

ここ龍澤寺は、臨済宗の修行道場で、いつもは堂内に上れないが、今日だけはちがう。
靴を脱いで方丈内に上る。
と、ここまでは鎌倉の両寺と同じだが、こちらは、観光寺院でないので拝観料を取らない。
 それがかえって好感をよび、志納の賽銭箱に奮発して500円玉を入れようと思ったが、50円玉2枚しかなかったのでそれで勘弁。

最初の部屋には、なんと一休、雪舟、遠州、光悦、探幽、応挙、大雅、若冲、良寛の書画が並ぶ。
白隠が開いたこの寺は、そういうレベルなのだ。 
そして、白隠の大胆な書画(正直、上の面々と比べると素人感は免れ得ない)。
中でも、一幅の紙に、南無阿弥陀仏と南無妙法蓮華経を二行で並んで書かかれたのが印象に残った。
相容れない念仏と題目をあえて並べた所が面白い。 
また戦前・戦後に住職だった山本玄峰の最晩年の書画もある。
二周して、見学時間は一時間強。 

さて寺を出て、時間はたっぷりあるので、三島駅まで歩く。
三島駅周辺はすでに観光済みなので(柿田川はまだ) 、帰りは在来線でのんびりしていく。