今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

夢うつつ状態の経験

2021年11月05日 | 心理学

睡眠と覚醒の中間(混合)状態には「半睡」のほかに、より味わい深い表現の「夢うつつ」がある。
こちらは、夢と現実(うつつ)のどっちつかず/まざった状態なので、前回の「半睡」のような夢見がないものは該当しない。

今日は、「夢うつつ」を体験した。

バスの座席で居眠りをした。
バスの走行音はそのまま聞こえるが、いつのまにか閉眼し、静止画的な映像(本の見開きのような画像)の夢を見た。
とても浅い眠りで、バスが停車すると目が覚めた(時間も短い)。

これはノンレム睡眠における睡眠段階1の入眠期に相当するだろう(降りるバス停がアナウンスされると目が覚めるレベル)。

前回の「半睡」と共通するのは、聴覚が覚醒していて、外界の音が聴こえている。
異なるのは、まず呼吸が寝息(睡眠段階2)に至っていないで、覚醒時の呼吸のままであること(この点ではこちらの睡眠の方が浅い)。
そして思考ではなく、また能動的空想でもなく、意識にとっては受動的な夢見の視覚像がある点(この点ではこちらの睡眠の方が深い)。
前回の「半睡」は脳は覚醒して、身体が眠っていたが、今回は視覚的には睡眠(夢見)状態で、聴覚的には覚醒している※。
まさに「夢うつつ」だ。
※:真の睡眠に入る時、外界からの聴覚刺激が突然聴こえなくなり、無音状態になる(車中では走行音が消える)。なんらかの理由でその無音状態が破られて覚醒に戻った時、自分がその間、睡眠に入っていたことがわかる

これはノンレム睡眠だから、もとより身体の休息ではなく、かといって睡眠段階がごく浅いので脳の休息というほどでもない。
あまり意味がない状態だと思うが、思考や視覚情報処理は抑制されているので、少しは脳のエネルギー消費が節約されているのかもしれない。

そう、脳は暇さえあれば、エネルギー節約モードに入りたがるようで、そのため睡眠と覚醒の中間段階が多様にあるのだ。