2月以来の連泊の旅をして、やはり連泊は気分転換になると実感
(丸一日旅先に滞在する日がある)。
愛知の屋根である茶臼山高原に連泊の2日目、高原上の宿での朝食を終えて、
午前中に近くの丸山(1161m)に登ることにした
(そこは行政区画的には今は愛知県設楽町だが、旧津具村に属すので津具の山とする)。
標高だけだと、私の登山限界(700m)を越えているが、
高原地帯の中にあり、登り口ですでに標高880mなので問題なかろう。
ちなみに、この丸山、この付近の登山対象としてはまったく知られておらず、実際まともな登山道が無い。
なんでそんな山に行きたいかというと、この山は100%玄武岩(≒マントル)で出来ているので、茶臼山と同じく火山であり、
しかも名前の通り円錐状をして、愛知で一番火山らしい火山なのだ
(といっても第三紀、1000万年以上前の古い火山)。
周囲の地形を概観すると、茶臼山とそれに続く萩太郎山が外輪山で、
この丸山が中央火口丘としての巨大カルデラが見えてくる。
丸山の南側の茶臼山高原道路が通る稜線も外輪山で、
北側の長野県根羽村側は、開析されて谷地形になっている。
ということならなおさら、この津具火山の中心部丸山に登りたくなる。
登山道ではないかすかな踏跡があるのは、津具グリーンパークという道の駅からのルート。
そこに車を置いて、丸山林道(車両進入禁止)を進むと、林道の舗装が切れる所で、木の杭と左側の木にテープが巻いてあり、そこが登り口の印(写真:指導標など一切無い)。
あとは木に巻き付けられた新旧のテープを目印に登っていく。
踏跡(道ではない)はかすかだし、樹林はまばらで斜面は均一なので、どこを登っても変わりない感じ(なおさら踏跡を外しがちになる)。
たどりついた山頂には三角点標石とそれを示す杭があるだけで、展望はない。
地面は草が茂って露岩が少ないが、ちゃんと玄武岩があった。
というわけで、「あえて丸山に登りたい」という人以外にはお勧めする理由がない。
登りは高みをめざして進めば半ば自動的に山頂に達するが、
下りは360度同じような斜面なので、登りよりもルートの判定が難しい。
最初のちょっとした誤差が、下るにつれてどんどん大きくなってしまうから。
テープを見失ったら、テープを見た最後の地点まで必ず戻り、次なるテープを必ず発見すること。
地形図上でのヒントを示すと、山頂から南東に延びた稜線を進み、
その先端(1150mの等高線)から方向を右に変えて南斜面を下りる。
そうやって下りて、道の駅に戻り、そこで昼食にざるそばを食べた
(ほとんど信州なので、蕎麦がうまい)。
往復1時間40分ほど。
運動としては軽く汗をかいた程度。
この後、車で桧原川を下り、途中で”釜ヶ入甌穴”(大きくて立派)を見て、茶臼山に戻った。