今年もめでたいはずの正月に悲劇が起きている。
餅を喉に詰らせる事故だ。
防止策として「小さく切り分けて」というのが公式見解のようだが、
一向に事故が減らないのは、その対策が食べ方として不自然だからだろう。
昨年も書いたことだが、私は「必ず焼いて」を推奨する。
そうすれば、必然的に、歯で切り分ける。
喉を詰らせるのは、雑煮やぜんざいなど、煮込んだ場合のはず。
焼かずに餅を煮込むと餅の粘性が増し、噛み切れず、塊のまま喉を通り、私でもあぶない。
焼けば餅の表面が固くなるので、噛み切ることが必要となり、しかも柔らかいので、高齢者でも噛みきれる。
表面には粘性がないので、意思に反して大きな塊のまま喉に滑ることはない。
そして何より、焼いた方が固くなった表面に味がしみ込み、美味しくなるのだ。
いそべ巻にする場合も勿論焼く。
そのほうが醤油の乗りがよくておいしいからだ。
昔は餅は火鉢に網を掛けて焼いていた。
今なら、オーブントースタでいい(もちろんコンロに網をかけても焼ける)。
餅は正しく食べれば安全でおいしいのだ。