goo

転がる珠玉のように ブレイディみかこ

イギリス在住の著者のエッセイ集。書かれた時期がちょうどコロナ禍の時期と重なっていて、題材の多くは自身や家族の闘病日記、彼の地のコロナ関連の騒動だ。以前の作品の主役だった息子さんはカレッジ生に成長し、ドタバタする家族をユーモアと冷静さで支える存在になっている。全編を通して強く印象に残るのは、コロナ禍でのイギリス人の芯の強さ。諦める時はあきらめてユーモアで乗り切る、怒るべき時はデモなどでしっかり主張する、色々な本で紹介されている第二次世界大戦下などでのイギリス人のこうした逞しさを改めて教えてくれる内容だった。(「転がる珠玉のように」 ブレイディみかこ、中央公論新社)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )