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警察官のこのこ日記 安沼保夫

大好きな「〇〇日記シリーズ」の最新刊。匿名の警察官が新人のための警察学校から退職するまでの日常を綴った内容。最終章を除いて暴露本という感じではなく、淡々と職場での出来事や人間関係が書かれているが、結構「へぇそうなんだ」という驚きが満載だった、内容は、警察学校の教場というシステムや射撃訓練の緊張といったところから始まり、初めての交番勤務でのパトロール体験、機動隊での災害派遣や右翼団体対策、刑事課への登竜門とされる留置係、警察の花形刑事課への転勤と様々な業務経験の話が語られる。特に交番勤務では職務検挙件数と交通取り締まりが自身の査定に直結しているといった警察小説ではわからない内輪の話が大変興味深かったが、それ以上に全体を通じて本当に大変な仕事なんだなぁという尊敬の念を強く感じた。(「警察官のこのこ日記」 安沼保夫、三五館シンシャ)
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