夢想(その2)

2011-12-22 01:46:10 | お酒
やっぱりウイスキーが好きである。
頻度は昔ほどではなくなりましたが、ワインが足りなくなった時など、気まぐれに埃を被ったボトルに手が伸びる。
部屋に残っているウイスキーは偶然シングルモルトばかり。
昨年の冬に買った奴ですが、口にするたび冒頭の思いを新たにする。

冬の酒。
外で飲むなら熱燗だけど、家ではここ数年燗する元気がずっとない。
昨冬は酒の強さで暖まろうと、毎晩のようにスコッチウイスキーをストレートで飲んでいた。
あっ、そういえば、スコッチウイスキーも安く飲めるようになったものだ、って記事にした気がする。
安いスコッチウイスキー(…やっぱり馴染まない表現だ)は、ほとんどがブレンデッド。
とんがった所がなく、良くできてるけど少しだけ面白みに欠ける。
次々と買い足し飲み切って行くなか、たまにシングルモルトを買うのが贅沢。
封を切り立てた奴の一口目。
これが最高。
きっちり閉じ込められていた揮発成分が放たれ、匂いも味も香り立つ。
見た目は同じ琥珀色の液体が、自分は地方出身だと主張する。
まあ、利き酒しても区別できない舌が言う事なので、明らかにラベルの視覚情報とニューボトルを開封する高揚感のもたらすスパイスが効いてるせいなんでしょうけど。
それでも違う気がするなあ。

舌が生きてる最初の内はシングルモルト、舌が利かなくなってきたらブレンデッドと移して、質と量を楽しんだ。
くらくらになるまで飲んで寝た。
それで胃壁が爛れちゃって、量を控えるようになったけど、毎晩楽しかったなあ。
不摂生って素敵。
でも怖いから、今は夢見るだけだなあ。
たまに質の方だけ楽しむことにしてます。