半無人島からの眺め

2012-09-17 23:09:55 | その他旅行き
和歌山県は和歌山市加太にある友ヶ島へ行ってきた。
その記録。…その1。
友ヶ島は淡路島と紀伊半島を結ぶ間にある、大阪へ向かう航路の要衝。
明治時代から第2次大戦中まで、大阪湾への敵海軍の侵入阻止のため、砲台が設置されていたそう。
砲台跡地が保存されていて、趣あるレンガの建造物が残っているらしいので、その写真撮影が目当て。

友ヶ島へは加太港から友ヶ島汽船で片道20分。
2012年9月現在、大人往復2000円である。
渡し船は定員110名の「ともがしま号」。
瀬戸内などの島々を結ぶのによく見られる小型高速船。
繁忙期は一日7便、通常期は一日4便(火曜、水曜運休)、閑散期は土日祝日のみ一日2便。
観光客向けの運行スケジュール。
しかしその日は台風16号接近の影響で、最終便の16:30の便が欠航。
13:30で島を去らねばならなかった。

自分は砲台跡地見学にやってきたが、島にはキャンプ場があり、離れ小島でアウトドアを楽しむ人々にも人気のよう。
私の乗った11:00の便の暴露部立ち席にはキャンプあるいはバーベキューに来たのだろう街の若者がたくさん乗っていた。
釣りの漁場としても人気のよう。
航路の途中、地島と虎島の間の水道にはすごい数の釣り船が並んで、船側でたくさん釣り糸を垂れていた。
なにが釣れるのだろう?

<友ヶ島到着時>

友ヶ島行の便に乗った時は、雨がぱらつき雲行怪しく、最終便欠航も納得できた。
港から出て早々、船は大きなうねりを越えて沈み、体が浮き上がる無重力感を味わう。
同船している若者たち(女の子)の黄色い歓声?が上がる。
若いっていいなあ。
しかし、島に渡ってしばらくすると天候回復。
青空に夏の日差しが戻ってきた。

砲台見学後、船着き場に戻ってきた。
たったの2時間では島から立ち去り難く、13:30の便に乗客全員乗せきれなければ、折り返し迎えに来てくれると聞いていたので、早くに港に着いていたものの、後から乗客の列に並んでみた。
人数は110名には満たなかったようだが、波が結構高いらしく満員で運行するのも危険があるとみて、2便に分けて運ぶらしい。
狙い通り、も少し島に滞在できることに。
友ヶ島の船着き場横の砂浜への階段に腰掛け、食べ損ねたお昼のおむすびをほおばりつつ、なんで欠航するのかと思う空を眺めた。
水平線には夏空が、頭上には秋空が広がっていた。

<夏雲>


<秋空>


<船着き場の向こう>

40分後、お迎えの船が到着。
こちらも座席はほぼ埋まる乗客を乗せ、出発。
運転席を覗いたら、航行速度の記載があった。
全速、巡航速度、半速、微速、最微速。
一般の船はこの五つの速度設定で運行しているよう。
確かにエンジン音はこの五つでいつも一定。
桟橋接岸時は最微速。
岸から離れるときは微速。
港の中は半速。
港を出ると巡航速度。
音でどの速度で航行しているのかよくわかった。
でもたぶん、全速の音は聞けていないはず。
全速とは、どんななんだろう。