縦走最後の行程

2013-08-29 02:10:45 |  初・縦走
最終日。
残る行程は約1時間、一ノ越から室堂まで下るだけである。
四たびカッパを着込み 、ガスが覆い雨がシビ降る中、下山。
室堂までの道は石畳。
遊歩道である。
もう難しいところはない、と思っていたら残雪が長く道を覆っていた。
残雪上を二人連れが上ってくる。
霧の向こうから二人揃ってストックなしで腕を垂らし、俯いてゆっくり歩みを進める様は、亡霊かゾンビが歩いてきたかのようで、苦笑した。

眺めは相変わらず真っ白だが、こうして山中を歩くのもあと少し。
余韻を味わうべく、ゆっくり下った。
途中すれ違った単独行?の女性に問われた。
上の天気はどんなですか?
ずっとこんなですよ、と答える。
そうですか、と残念そう。
直後に小学生の集団登山のグループとすれ違った。
こんちは、こんちは。
…ああ、さっきの女性はこのグループの斥候だったんだ。
雄山くらいまで登るのかな。
子供たちにいい景色を見せて上げたくて叶わず、ため息をついてたのね。
でもこれが山の天候。
君達、山を嫌いにならないでね。
しかし付き添いの先生、雪渓通過には神経使うだろうな。
お気を付けて。

さすがにこの道は賑やか。
こんな天候なのにつぎつぎと上ってくる登山者とすれ違う。
集団登山グループ多数。
交わす挨拶の重みが昨日までとまったく違う。
着いた室堂平がとても開けて見えた。
8時頃、室堂ターミナルに到着。
電鉄富山までの切符を先に買ってお待ちかね、みくりが池温泉へ。

以下次号。