乾燥室

2013-08-07 22:21:23 |  初・縦走
今夜も蒸しますな。
風が無い。
寝るころには少しは室温が下がればいいのですが。
暑い部屋、と言えば…。

山小屋には乾燥室なるものがある。
スキー場の宿みたいだ。
今回の縦走期間中、晴れた日は一日しかなく、あとは毎日カッパを着て歩いた。
なので各山小屋の乾燥室にはとてもお世話になった。
初日はそんなものがあると知らなかったので、インソールの濡れた靴を翌日も履くのか、と憂鬱になったが助かった。

泊まる山小屋は標高2000mを超える場所にあるので、雨が降れば気温は20℃を下回る。
雨で湿度も高く、濡れた衣服はただの部屋干しでは乾かない。
乾燥室はストーブや、なんという名前なのか轟々と熱風を噴き出す機器で高温を保ち、室内にある濡れものを無理矢理乾かす部屋である。
大量の衣紋掛けが吊り下がり、カッパや濡れたシャツ、靴下などをかけて置く。
まるで洗濯物が生い茂るジャングルの様になる。

当然吊り下げられる衣服の量により乾きの速さに差異が発生。
宿泊者の多い山小屋では乾燥室なのに入室したらメガネが曇った。
湿気が高い。
予想通り、そこではなかなか乾いてくれなかった。

しかし、山の雨があそこまで荷物を濡らすとは思っていなかった。
ウエストバッグにカメラを入れて歩いたのだが、カッパの上着をウエストバッグの上から被せていたにもかかわらず、内部に水が染み込みレンズケースやカードケースが湿ってしまった。
晴れた日レンズを確認すると、レンズ内が白く曇っていた。
あちゃー、黴るかも。

ザックについてもザックカバーを掛けていたのに、中の荷物がぐしょぐしょに濡れていた。
上部と下部がひどい。
気付いたのは二日目の朝。
荷造りをしようと床から持ち上げたザックの底は水がしたたる状態だった。
げげげ。
手を突っ込んでみると底に入れたツエルトやウォームアップシーツが水を吸ってとんでもないことになっていた。
ただでさえ重い荷物が更に重くなる。

次の日から小屋に着いたらザックの中身を全部出し、ザックそのものも乾燥させることにした。
カッパの背中の水分はザックカバーでは防いでくれないので、ザック内に詰める荷はそれぞれナイロン袋で覆うなどの対策が必要なんだ。
幸いにして衣類は防水のスタッフバッグとナイロンバッグに入れていたので事なきを得た。
まあ、よい経験になった。
次回に活かそう。

<山上は寒い所。 雪渓の縁。>