なめたがれい(ババガレイ)
【語源】
標準和名は「ババガレイ」で「婆鰈」。市場では「母母鰈」と書か
れます。
これは、体表が粘液で覆われ、汚らしい為と言われていますが、定か
ではありません。
ババガレイよりも、名が通っているのは「ナメタガレイ」。
特に東北地方ではこの名で呼ばれているようです。
これも、体表に粘液がべっとりついているため、まるでなめられた
様だから・・・・・だそうです。
もう一説は、「美味しくて美味しくて皿までなめたから」と言う説
もあります。
ナメタガレイの煮付け
【旬】
旬は冬です。特に北海道者は冬が美味。初春も美味しいですが、
三陸物に限ります。3月ぐらいまでは美味しいです。
ナメタガレイの煮付け
【うんちく】
水深50~500㍍の砂泥底に生息し、海老類、ヒトデ、多毛類などを
食します。三陸から北海道の太平洋側に多く生息しています。
産卵期は3~4月。主に三陸沖で行います。
この為、真冬の北海道物は身が最高に美味しく、初春の三陸物は
大きく育った卵を楽しむ事が出来ます。
三陸地方では年越しや正月料理として食べる習慣があり、今現在で
も食卓に並ぶようです。この為、この時期、三陸地方ではナメタガ
レイが急騰するとか・・・・!
その昔は、肥料として扱われてきた「ババガレイ」・・・・!
現在は高級魚として流通しています。
【ブランド・産地】
漁獲量が多いのは北海道。
特にブランド化は、されていないようですが北海道釧路のナメタガ
レイは最高級品であると言われています。
最近では活〆の状態で流通している良品もあり、刺身商材としても
扱われつつあります。
卵がたっぷり・・ババガレイの煮付け
【産地ならではの漁師料理】
ナメタガレイと言えば、やはり煮付けでしょう。
「鰈の王様」「煮魚の王様」と呼ばれるほど・・・・・!
三陸の志津川町では、正月料理としてナメタガレイを食します。
伝統的な料理は「ひらもの」と呼ばれ、天日干ししたナメタガレイを
様々な野菜と一緒に醤油味で煮て、「歳とり魚」として食べる風習が
あるとか・・・!
しかし、最近では単なる煮つけで終わらせる家庭が増えているよう
です。ちょっと寂しいですね~!
【栄養と効果・健康】
高たんぱく・低脂肪の食材。消化吸収が良いのでお年寄りやお子さん
に最適の食材です。
カルシュームとビタミンDを豊富に含んでいますので、成長期のお子
さん、骨粗鬆症の改善にも最適のお魚。
また、タウリンも多く含んでいるため、肝機能を高めたり、心臓の
働きを正常にする効果を期待できます。
生活習慣病予防には最適の食材と言えます。
ナメタガレイの切り身
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