
ミズダコ(水蛸)

ミズダコのお造り
【語源】

最も馴染みがあるのは真蛸(マダコ)ですが、そのマダコに比べ、
身がやや水っぽい為、水ダコと名付けられたと言うのが定説です。

マダコに比べ、身は水っぽく味は落ちると総評されますが、一概には
言えません。

刺身で食したときのしなやかな歯ざわりはマダコ以上と言う声も
少なくありません。

地方名では北海マダコと呼ばれますが、こちらの方が名が通ってる
様です。




【旬】

旬は難しく、一般的に冬と言われています。

産卵期は初冬。この時季には、卵も楽しめます。

特に品質が良いとされる宮城県志津川湾のミズダコ漁の最盛期は
夏です。

しかし、需要、漁獲量を考慮して旬は冬としましょう。



【うんちく】

タコの種類は多く、世界には200種以上、日本近海だけでも30種以上
生息しています。日本で馴染みがあるのは、マダコ、イイダコ、
そして、このミズダコです。

タコはその風貌から、食べる国は限られています。

日本、スペイン、イタリア、ギリシャ、韓国、東南アジア。


日本人は好んで食べる割には、日本語では良い言葉にタコは使われ
ません。

「タコ入道」「タコ部屋」「タコ配当」「三タコ」など・・・

ミズタコは、世界最大のタコです。

マダコが60㌢ほどになるのに対し、3㍍、20㌔にまで成長します。

流通の仕方も、丸ままではなく、足のみの「生」、「茹で」が主流
です。

お正月には欠かせない、真っ赤な酢ダコの原料もこのタコです。


【ブランド・産地】

主な産地は北海道、青森、日本海側。

東北地方以北で漁獲されます。

底びき、タコ箱での漁が主です。

ブランド化とまではいきませんが、宮城県志津川町沖合いで獲れる
ミズダコは「志津川タコ」と呼ばれ、高値で流通しているようです。




【産地ならではの漁師料理】

何と言っても刺身でしょう。足の部分は薄皮と吸盤を取り除き、
薄造りにします。ねっとりした歯ごたえとタコの甘みを楽しめます。

吸盤は軽くボイルし食べます。コリコリ感がたまりません。


刺身はワサビ醤油も合いますが、塩とレモンで食べると最高!

マグロ君のお勧めです。

産地では足も人気ですが、それ以上に人気があるのが頭。

軽く湯通しし、刺身にして食べます。

また、卵の醤油漬けも美味。ネットリ感が答えられない。

日本酒ですね~


しゃぶしゃぶもお勧めですよ~!





【栄養と効果・健康】

高たんぱく、低脂肪・低エネルギー、ダイエット向きの食材です。

生よりも茹でて食べた方がたんぱく質が増加します。

コレステロールが多いと言われてきましたが、タウリンが豊富に
含まれている為、逆に血中コレステロールを下げる事が近年わかり
ました。

血圧を下げる効果もある為、動脈硬化、脳卒中などを予防する働き
が認められています。

また、肝機能を高める働きもあるので、酒の肴には最高の食材です。

















