秋になって、嘴を伸ばして、花の周りを飛び回る昆虫を、1度ならず見た。
さては、ハチドリか。日本にはハチドリはいないはずだが、といぶかって検索してみた。
残念ながらハチドリではなく、スズメガの一種の、ホウジャク(漢字で蜂雀と書くそうです)という昆虫であることが分かった。胴体は薄き緑色に茶が混じったようなきれいな色をしている。尾のほうは黒。羽を無数に羽ばたいてホバリングする姿は、蛾や蝶というより蜂のような動きをする。蛾の一種とはとうてい思えないのである。
この歳になるまで、こんな昆虫を見たことがなかった。身の回りには見落としているものがまだたくさんあるのだろう。【彬】