伝えたんく

日々の何気ないできごとに感じた幸せ

秋川高等学校26…ヤナギヤ・恥

2013-08-07 23:31:33 | 東京都立秋川高等学校

そう、1年生の時の話である。

勉強、大っ嫌い(あっ、これは今もか)

スポーツ根性無し

楽しみは帰寮してから、朝の残りのパン(朝飯のパンが菓子パンが多かった)を食べながら、漫画本を読むこと。

うるさいことを言う親はいない。

部活をやっていた時の、消灯前の筋トレもない。

ただ、自分なりに差を感じていたのは、化粧品の話である。

現在のように男性化粧品が市民権を得た時代ではなかった。

風呂上りに部屋の連中が使っているもの。

カネボウはエロイカのヘアクリーム。

ヘアリキッドだのオーデコロン、オードトアレ・・・

チンプンカンプンである。

よーし、デビューだ。

ゆきたんくが初めて使った男性用化粧品。

それが、ヤナギヤのヘアトニックだ。

創業400年の老舗、ヤナギヤだ。

ただ若者には受けないようで

「何、この臭い」

「ヤナギヤ、おじん臭」

さんざんな言われようである。

高校生なりにお金をはたいてかったヘアトニック。

360mlの大瓶。


 

柳屋 ヘアトニック <大>


 

 何を言われようと使い切らなければ・・・

 1970年に「うーん、マンダム」とチャールズ・ブロンソンがやった大ヒットCMから5年が経過していた。

そうだ!

 その時にひらめいたのが(恥)

 「お前、何使っているの?」と聞かれたら

 「ヤナギヤ!」

 とヘリウムガスを吸った時のような声で答えることである。

 これは大ヒットした。

 聞かれるたびに「ヤナギヤ!」

 みんなはそれを聞きたくて、何度も「お前、何使っているの?」である。

 自分がとっくに飽きてきているのに、周囲は求めてくる。

 何がそんなに面白かったのか。

 今となっては検証のしようがないし、覚えておられる方も少ないのではないか。

 思い出す度に、

 「あれは、恥だった」

 と思うゆきたんくである。

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