新井 素子 著 新潮社。
7年ぶりの長編新刊。
待って待って・・待ち続けて。
手にした途端に怖気づいて読み始めるのに時間がかかり、
でも、読み出したら結局一気にラストまで突っ走るのは、、
良く判ってたことだけど、
ああ、新刊読み終わってしまった。。。
ネタバレです。ご注意を!!
では、いきます。
澪湖、大介、陽湖。そして和(やまと)・・・やまとばちゃん。木塚くん。
慣れ親しんだ文体で、進む物語。
最初、かなり辛かった。
幼子の死というきっかけ、和さんの生い立ち。
これでもかって負の感情を(心の中で)たたきつける陽湖・・・
それが、木塚くんが出てきてくれて、ふっと肩の荷が下りたように感じちゃったのはナゼだろう。
ずっと目の前にいる人は変わらない。
変わらないのだけれど、違う。
違うけれどその人はその人。
澪湖の感じた「違う」という感覚が、精神的な物かと思ったら、
木塚くんが出てきた途端に、一気にSFに変わってしまった。
大仰な設定ではない、日常に潜む、SFの物語。
そこがものすごく驚いて、そしてなぜかほっとして。
私も基礎教養ありますわ~なんて笑えて。
気付いたら涙が止まらなくなっていた。
泣いていることに始め気付かないくらい、物語に入り込んでいて、
ハッとしたら涙が零れだしていた。
やまとばちゃんと木塚くんの情景がとてもやさしい。
哀しくて、やさしい。
いま、目の前にいる人は、ずっと一緒の時間を過ごした人なのか?
いま、ここにいる自分は、ずっとこの時間を生きている自分なのか?
もいちど あなたに あいたいな
切なくて悲しくて苦しくて怖くて。
そして、「今」を生きることを哀しく切なく、やさしく見つめる物語。
やまとばちゃんの恐怖を思い、辛さを感じ。
置いていかれる澪湖の哀しさを思い、
今の一瞬を愛おしく思う、物語。
残酷さ、身勝手さを容赦なく描くのだけれど、それでもその先にやさしさのある、新井素子の世界。
慣れ親しんできた世界に久しぶりに身を置いて。
しばらく、余韻に浸っていたい私がいる。
この私は、今、この時に読み終わった私、だよね?なんて思いつつ・・・・。
7年ぶりの長編新刊。
待って待って・・待ち続けて。
手にした途端に怖気づいて読み始めるのに時間がかかり、
でも、読み出したら結局一気にラストまで突っ走るのは、、
良く判ってたことだけど、
ああ、新刊読み終わってしまった。。。
ネタバレです。ご注意を!!
では、いきます。
澪湖、大介、陽湖。そして和(やまと)・・・やまとばちゃん。木塚くん。
慣れ親しんだ文体で、進む物語。
最初、かなり辛かった。
幼子の死というきっかけ、和さんの生い立ち。
これでもかって負の感情を(心の中で)たたきつける陽湖・・・
それが、木塚くんが出てきてくれて、ふっと肩の荷が下りたように感じちゃったのはナゼだろう。
ずっと目の前にいる人は変わらない。
変わらないのだけれど、違う。
違うけれどその人はその人。
澪湖の感じた「違う」という感覚が、精神的な物かと思ったら、
木塚くんが出てきた途端に、一気にSFに変わってしまった。
大仰な設定ではない、日常に潜む、SFの物語。
そこがものすごく驚いて、そしてなぜかほっとして。
私も基礎教養ありますわ~なんて笑えて。
気付いたら涙が止まらなくなっていた。
泣いていることに始め気付かないくらい、物語に入り込んでいて、
ハッとしたら涙が零れだしていた。
やまとばちゃんと木塚くんの情景がとてもやさしい。
哀しくて、やさしい。
いま、目の前にいる人は、ずっと一緒の時間を過ごした人なのか?
いま、ここにいる自分は、ずっとこの時間を生きている自分なのか?
もいちど あなたに あいたいな
切なくて悲しくて苦しくて怖くて。
そして、「今」を生きることを哀しく切なく、やさしく見つめる物語。
やまとばちゃんの恐怖を思い、辛さを感じ。
置いていかれる澪湖の哀しさを思い、
今の一瞬を愛おしく思う、物語。
残酷さ、身勝手さを容赦なく描くのだけれど、それでもその先にやさしさのある、新井素子の世界。
慣れ親しんできた世界に久しぶりに身を置いて。
しばらく、余韻に浸っていたい私がいる。
この私は、今、この時に読み終わった私、だよね?なんて思いつつ・・・・。