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11月の読書 恩田陸

2015年12月01日 11時20分34秒 | ★★★毎月の読書まとめ
11月はとても楽しいことで始まった後、
とても驚いて淋しくて哀しいことが2回重なり。

気が付いたら終わっていた。
なんとも言えず…無情を感じる日々。晩秋。



そして区切りの年、でもあったんだよな。



突然始まった恩田陸祭りはそのまま継続中。
というか、この作家さんは一つ読み始めると「ドミノ」のように次々と手を伸ばすことになる。
つながっているし重なっているし。。どこでやめるか?を考えるのが大変なのだ。
あいだに挟まった2冊の絵本は下の子の物。
幼稚園実習があって、その前に買ってきていた。
夏前にあった予備(?)の保育園実習の時に読み聞かせをして子どもたちに人気のあったシリーズとのこと。
面白いシリーズで母も気に入ったよ(笑)


2015年11月の読書メーター
読んだ本の数:8冊読んだページ数:1707ページナイス数:1504ナイス

蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)感想再読)常野シリーズ2作目)ふうわりとしたたんぽぽの綿毛のような少女時代。一人の少女がもう一人の少女を思い出す回想録として語られ、そこに常野の春田一家が存在する。明治から大正、そして昭和。時代がどうしようもなく暗い方向に向かう、その少し前。まだまだおっとりと生きられた時の少女から大人に変わる間の幸せな時の物語。緩やかで穏やかで、そしてとても切ない。私にとって大好きで大切な一冊。春田一家が「光の帝国」でのあの状態に重なって、その後をとても不安に思う。終戦後も、、変わらず旅の一族として生きている、よね?…と。読了日:11月25日 著者:恩田陸
光の帝国―常野物語 (集英社文庫)光の帝国―常野物語 (集英社文庫)感想再読)常野の始めの物語。毎回胸を締め付けられる切なさと哀しさと、そしてあたたかく穏やかな気持ちが同時に襲ってくる。「しまう」一家、春田の家がとても好きで、そして達磨山に心ひかれてツル先生に会いたくなり、大きなことをやりとげる彼ら、彼女らを見届けたいなぁ、と願う。「光の帝国」から「国道を降りて…」に繋がる時間の流れに涙が止まらなかった読了日:11月21日 著者:恩田陸
六番目の小夜子 (新潮文庫)六番目の小夜子 (新潮文庫)感想再読)若さの勢い。登場人物たちにも、そして作者ご本人にも現れるそんなものを感じる。そしてサヨコってもしかしてこういう意味だったのかな?とふっと思ったことがある。でもやっぱり違うかなあ。トンネルだらけの新幹線車内で後半を読んだため、「」でくくられた連続するセリフの文化祭場面やその後の秋と沙世子の各場面、ラストのラストのシーンが本当に怖かった。明るくなったり暗くなったり、それって効果抜群すぎ!そしてこの1作からますます私は関根一家の3兄弟皆登場の物語がとても読みたくなっている。両親含め全員登場もいいな。読了日:11月15日 著者:恩田陸
ちか100かいだてのいえちか100かいだてのいえ感想下の子の絵本)今度は地下100階建ての家に招待された女の子のお話。仕掛けは同じで今度はどんどん下に下りていく。10回ごとの方々がまたまたなるほど!な選択でありまた、ちょっぴり意外でもあり。この一冊は下の子が保育園のお試し実習で生まれて初めて読み聞かせをした絵本だと言うことで、自分で記念に買ってきました。母は小型の方で知っていた(笑)3~5才児クラスで子どもたちのお気に入りの一冊だったそう。読みごたえも見ごたえもあるなぁ。縦に開くのがまた楽しいんでしょうね。大人もしっかり楽しめます。読了日:11月13日 著者:いわいとしお
100かいだてのいえ100かいだてのいえ感想下の子の絵本)100階建ての家の100階に住むだれかさんに招待されて行ってみることにした男の子のお話。なるほど、10階ずつ住んでいる住人が違って次は誰がいるのかな?とわくわくする。しかもこの本、縦に開くもので、見開き(縦)を目一杯使った絵がまた楽しかった。住んでいる諸々の方々がまたちょっと意外性があっていいな読了日:11月13日 著者:岩井俊雄
puzzle (祥伝社文庫)puzzle (祥伝社文庫)感想関根春が登場すると読友さんに教えて頂いて読む。導入部で躓いたけれどそのあとは一気読み。ある廃墟の島での4時間。その間に春ともうひとりが解き明かす謎。パズルで遊ぶと、たまに一ヶ所はまったら次々に続いてはまることがあるけれど、そんな感じに一気に謎が解かれていく。その気持ちよさと合わせてそこにある不安と動揺。新たな疑問。だけどそこの説明は一切ないのが恩田作品だな、と感じて読了。この後…ふたりは?それぞれどう考えてどう生きているのだろう。読了日:11月10日 著者:恩田陸
ネバーランド (集英社文庫)ネバーランド (集英社文庫)感想再読)この作品は何度読んでも引き込まれて、毎回読み終わったあとしばらく戻ってこれなくなる。年の暮れ、帰省をせずに居残った4人の男子高校生の寮生活を描いた物語。中身はかなりシビアな内容も絡みながらの高校生たちの日常で、それが生き生きとしてまた苦くもあってなんとも言えず楽しいし苦しい。いつもは大概、統の行動とその後に目を奪われるのだけれど、今回は寛司の心中に切なくなった。叫んだ彼の姿にはこちらまで動けなくなり。いつもふっと読み直したくなり読むと毎回色々なことを、その時期に応じて考えさせられる、そんな作品だ。読了日:11月10日 著者:恩田陸
象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫)感想再読)初めて手にしたときはそんなに印象がなかった一冊。それが今回はすべてが楽しくて面白くて読みごたえがあって。思わずもう一回りしようかな?という誘惑に駆られている。関根家の父が主人公で三兄弟のうちの上の二人が所々に登場し、そして恵弥関係の満もふいに表れる。短編小説でこんなに読ませる物ってそうはないなぁ、と思う。秋も登場したら更に嬉しいと思いつつ今回一番好きなのは「机上の論理」そして「給水塔」「待合室の冒険」更に興味深く読んだのは最後の「魔術師」この一編はその後の恩田作品の共通のテーマのような気もする読了日:11月5日 著者:恩田陸
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