大収穫は「デフ・ヴォイス」
これは本当に心にくる、作品だった。全く知らなかったこと、知ったつもりでいたこと。
知らなくてはいけないこと。様々考える。と、同時にきちんと楽しむこともできる。
こうした「入口」はあり、だと思う。
シリーズになっているみたいなので続きも読む。文庫化してほしい。
6月の読書メーター読んだ本の数:10読んだページ数:3360ナイス数:749星から来た船 中 (星へ行く船シリーズ 7)の感想よし読めたっ!上中下巻の真ん中の巻。上巻の事情が分かってそして下巻に向けて「どーなるんだ!?」で終わる巻。その「どーなる?」が今回「麻子さんっどーなるの!?」なんだよなぁ。上巻でも感じててここでも思う。しっかり強い麻子さん。「星から来た船」のしっかりヒロイン!で、同時に。「ああ、麻子さんはあゆみちゃんの紛れもなくおねえさんなんだなぁ」と、本編(の続きのαだより)を感じながら読みました。それはおまけのお話も同じ。更にだからこれが本編での麻子さんの事務所での立ち位置になるんだな。ふふっ。楽しい!読了日:06月28日 著者:新井 素子
六月の夜と昼のあわいに (朝日文庫)の感想なんと表現しよう。染み入る、か。「詩、短歌、俳句を小説に先立たせ、これをいわば放牧場の柵として、作家をそのなかに放置する」杉本氏のあとがきのはじめに書かれたこれがまさにそのままで、更に絵画も加えられて恩田陸という人の発想力、表現力が飛翔する。それはもう奔放に自由に頑なに細やかに。華やかさは感じないけれど恩田ワールドがそれぞれの短編に溢れていて「?」という状態すら受け入れられた。あえて選ぶとすると「Y字路の事件」「夜を遡る」「コンパートメントにて」「Interchange」が好み。ホントに巧みな作家さん→読了日:06月26日 著者:恩田陸
NOVA 2019年春号 (河出文庫 お 20-13)の感想毎度お馴染み「新井素子」で手に取るアンソロジー。沢山の初作家さん。素子さんはいつもと少しテイストの違う感じがし、でもとても重いテーマで読後に考え込む。小川哲さんは初めて&難しいんですが何かに惹かれた。宮部さんは重い&怒り。作中の某人の行動が理解できず、ラストが辛すぎる。私が宮部作品に感じる現代ものの容赦なさかなぁ。飛浩隆さんは初めて&怖い。読んでいくとじわじわと怖さが分かってきて、そして何だかそんな世界が現実に来そうな気もしてさらに怖い。ちょっと他の作品も読んでみたくなった。読了日:06月21日 著者:
完本 妻は、くノ一(二) 身も心も/風の囁き (角川文庫)の感想背後に大きな動き…歴史のうねりを潜ませながら、市井の大小悲喜こもごもの謎解きで進む世界がいいんだな、と感じる。彦馬のゆったりとした雰囲気と併せて。それでもこの先に起こるであろう(いや確実に起こる)事を想定して武道を学び出す彼。織江も遂に動き波乱が待ち受ける予兆で終わる。ところでマツはどこにいってしまったの?タケと同じ気持ちで探してます。このまんまにはならないよね??読了日:06月17日 著者:風野 真知雄
完本 妻は、くノ一(一) 妻は、くノ一/星影の女 (角川文庫)の感想初作家さん)NHKの時代劇で観ていて原作も読みたいなぁとずっと思っていた物語。5冊元本ということで遂に手をだしました。初めからイメージは映像と重なり(それがとてもピッタリで)でもそれだけではない文字の世界の楽しさもたっぷり。たまに不思議な文体で江戸は幕末に向かう世界を描いてくれています。なにせ主役の彼がこんな感じの人なので、どこかほんわりほっこり。そして二人の「想う心」がとても切ないです。これから先に何がありどう変わるのか。二人の行く末を見つめる旅の始まり、です。←全体に切ない気持ちがあるので感傷的です。読了日:06月14日 著者:風野 真知雄
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)の感想本を開くと全く知らない世界があった。ろう者。日本手話と日本語対応手話。そして「手話言語」「コーダ」聞こえないことと、聴こえること。驚きも含めて一気に物語を読みきった。17年前と今。2つの事件を通してろう者の人々の姿、聴者側の姿。2つの立場と考え方がとても分かりやすく描かれる。聞こえないだけで変わらない人間である。そう胸を張るからこその主張。事件の解決が為される過程でそれぞれの思いや問題、すれ違いもでてくるけれど、でもそれはお互いが聴こえていても何ら変わらない事。2つの事件と荒井の過去は大変苦いものだった→読了日:06月09日 著者:丸山 正樹
浜村渚の計算ノート 9さつめ 恋人たちの必勝法 (講談社文庫)の感想気付けば11冊目と。よくここまで読んでこられたなぁ、トンチンカンな私が。もうどんなものなのかも分からない数学の言葉の数々で渚ちゃんの解説で分かったつもりにはなれるけれどあっという間に混乱する、の連続。それでも先が気になって読んでしまいます。ラストのお話が好きかな。確率って大っ嫌いだけれどこんなお話に変わるとなるほどなぁ、と。キューティー・オイラーさん、遂に脱走してしまいましたがこの先どうなるのかな?次作を待ちましょう。読了日:06月07日 著者:青柳 碧人
居酒屋ぼったくり〈7〉 (アルファポリス文庫)の感想なるほどねぇ。それぞれの章でイロイロ思うところのある一冊だった。わが身を振り返り、うん、私もウメさんと同じだ。そしてオジーの気持ちもお母さんの気持ちもよく分かると思い、馨ちゃんと哲くんはステキな関係だなぁ、と思い、そして「佐島家」というものに関しては、ほうほうそう来ましたか、と一連の騒動を追いながらニヤリっとしてしまう性格の悪さです(笑)常連客さんたち最高!「処理」って言葉にはかなり抵抗感持ちましたが「予防接種」に絡めた話し方はうまいですね。要より手強い美音。あと2冊?先が楽しみです。読了日:06月04日 著者:秋川 滝美
星から来た船 上 (星へ行く船シリーズ)の感想よかった。手にしてよかった。サイン会のその前に読めてよかった。なんかもう。コバルト文庫でしっかり何度も読んできたお話なのになぜだかなんだか、ほんっとに楽しく面白く思いっきり引き込まれて読んだ。実は告白すると今まで面白いけれど本編程の魅力を感じたことがなかったのに。作者が目一杯楽しんで書いていますと言い切られる作品で、同じ位楽しめたことを幸せに思う。そして新作短編。これが、また良い!もう「ここを書いてくれたんだ!」ラストのそれぞれの思いと込み上げる感情も、彼のらしさも。最高です。中巻が待ち遠し過ぎますよ!読了日:06月02日 著者:新井 素子
夢と気づくには遅すぎた。の感想図書館)堀さん2冊目。5つのテーマに分かれた18編のショートショート。前回の処女作よりもすっきりと洗練された感があって女性ならではの感性も溢れ、どれも楽しめた。ホラー寄りの物はとても怖くて困ったけれど(夢にまで見た…)このそれぞれ短い物語のなかに人の心の機微を見事に描くなぁ。ショートショートってなかなか触れることがないし星新一さんの他に自分から読みたいと思うこともなかなか無かったけれど堀さんは今後も追いかけたいと思う。読了日:06月01日 著者:堀真潮
読書メーター
これは本当に心にくる、作品だった。全く知らなかったこと、知ったつもりでいたこと。
知らなくてはいけないこと。様々考える。と、同時にきちんと楽しむこともできる。
こうした「入口」はあり、だと思う。
シリーズになっているみたいなので続きも読む。文庫化してほしい。
6月の読書メーター読んだ本の数:10読んだページ数:3360ナイス数:749星から来た船 中 (星へ行く船シリーズ 7)の感想よし読めたっ!上中下巻の真ん中の巻。上巻の事情が分かってそして下巻に向けて「どーなるんだ!?」で終わる巻。その「どーなる?」が今回「麻子さんっどーなるの!?」なんだよなぁ。上巻でも感じててここでも思う。しっかり強い麻子さん。「星から来た船」のしっかりヒロイン!で、同時に。「ああ、麻子さんはあゆみちゃんの紛れもなくおねえさんなんだなぁ」と、本編(の続きのαだより)を感じながら読みました。それはおまけのお話も同じ。更にだからこれが本編での麻子さんの事務所での立ち位置になるんだな。ふふっ。楽しい!読了日:06月28日 著者:新井 素子
六月の夜と昼のあわいに (朝日文庫)の感想なんと表現しよう。染み入る、か。「詩、短歌、俳句を小説に先立たせ、これをいわば放牧場の柵として、作家をそのなかに放置する」杉本氏のあとがきのはじめに書かれたこれがまさにそのままで、更に絵画も加えられて恩田陸という人の発想力、表現力が飛翔する。それはもう奔放に自由に頑なに細やかに。華やかさは感じないけれど恩田ワールドがそれぞれの短編に溢れていて「?」という状態すら受け入れられた。あえて選ぶとすると「Y字路の事件」「夜を遡る」「コンパートメントにて」「Interchange」が好み。ホントに巧みな作家さん→読了日:06月26日 著者:恩田陸
NOVA 2019年春号 (河出文庫 お 20-13)の感想毎度お馴染み「新井素子」で手に取るアンソロジー。沢山の初作家さん。素子さんはいつもと少しテイストの違う感じがし、でもとても重いテーマで読後に考え込む。小川哲さんは初めて&難しいんですが何かに惹かれた。宮部さんは重い&怒り。作中の某人の行動が理解できず、ラストが辛すぎる。私が宮部作品に感じる現代ものの容赦なさかなぁ。飛浩隆さんは初めて&怖い。読んでいくとじわじわと怖さが分かってきて、そして何だかそんな世界が現実に来そうな気もしてさらに怖い。ちょっと他の作品も読んでみたくなった。読了日:06月21日 著者:
完本 妻は、くノ一(二) 身も心も/風の囁き (角川文庫)の感想背後に大きな動き…歴史のうねりを潜ませながら、市井の大小悲喜こもごもの謎解きで進む世界がいいんだな、と感じる。彦馬のゆったりとした雰囲気と併せて。それでもこの先に起こるであろう(いや確実に起こる)事を想定して武道を学び出す彼。織江も遂に動き波乱が待ち受ける予兆で終わる。ところでマツはどこにいってしまったの?タケと同じ気持ちで探してます。このまんまにはならないよね??読了日:06月17日 著者:風野 真知雄
完本 妻は、くノ一(一) 妻は、くノ一/星影の女 (角川文庫)の感想初作家さん)NHKの時代劇で観ていて原作も読みたいなぁとずっと思っていた物語。5冊元本ということで遂に手をだしました。初めからイメージは映像と重なり(それがとてもピッタリで)でもそれだけではない文字の世界の楽しさもたっぷり。たまに不思議な文体で江戸は幕末に向かう世界を描いてくれています。なにせ主役の彼がこんな感じの人なので、どこかほんわりほっこり。そして二人の「想う心」がとても切ないです。これから先に何がありどう変わるのか。二人の行く末を見つめる旅の始まり、です。←全体に切ない気持ちがあるので感傷的です。読了日:06月14日 著者:風野 真知雄
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)の感想本を開くと全く知らない世界があった。ろう者。日本手話と日本語対応手話。そして「手話言語」「コーダ」聞こえないことと、聴こえること。驚きも含めて一気に物語を読みきった。17年前と今。2つの事件を通してろう者の人々の姿、聴者側の姿。2つの立場と考え方がとても分かりやすく描かれる。聞こえないだけで変わらない人間である。そう胸を張るからこその主張。事件の解決が為される過程でそれぞれの思いや問題、すれ違いもでてくるけれど、でもそれはお互いが聴こえていても何ら変わらない事。2つの事件と荒井の過去は大変苦いものだった→読了日:06月09日 著者:丸山 正樹
浜村渚の計算ノート 9さつめ 恋人たちの必勝法 (講談社文庫)の感想気付けば11冊目と。よくここまで読んでこられたなぁ、トンチンカンな私が。もうどんなものなのかも分からない数学の言葉の数々で渚ちゃんの解説で分かったつもりにはなれるけれどあっという間に混乱する、の連続。それでも先が気になって読んでしまいます。ラストのお話が好きかな。確率って大っ嫌いだけれどこんなお話に変わるとなるほどなぁ、と。キューティー・オイラーさん、遂に脱走してしまいましたがこの先どうなるのかな?次作を待ちましょう。読了日:06月07日 著者:青柳 碧人
居酒屋ぼったくり〈7〉 (アルファポリス文庫)の感想なるほどねぇ。それぞれの章でイロイロ思うところのある一冊だった。わが身を振り返り、うん、私もウメさんと同じだ。そしてオジーの気持ちもお母さんの気持ちもよく分かると思い、馨ちゃんと哲くんはステキな関係だなぁ、と思い、そして「佐島家」というものに関しては、ほうほうそう来ましたか、と一連の騒動を追いながらニヤリっとしてしまう性格の悪さです(笑)常連客さんたち最高!「処理」って言葉にはかなり抵抗感持ちましたが「予防接種」に絡めた話し方はうまいですね。要より手強い美音。あと2冊?先が楽しみです。読了日:06月04日 著者:秋川 滝美
星から来た船 上 (星へ行く船シリーズ)の感想よかった。手にしてよかった。サイン会のその前に読めてよかった。なんかもう。コバルト文庫でしっかり何度も読んできたお話なのになぜだかなんだか、ほんっとに楽しく面白く思いっきり引き込まれて読んだ。実は告白すると今まで面白いけれど本編程の魅力を感じたことがなかったのに。作者が目一杯楽しんで書いていますと言い切られる作品で、同じ位楽しめたことを幸せに思う。そして新作短編。これが、また良い!もう「ここを書いてくれたんだ!」ラストのそれぞれの思いと込み上げる感情も、彼のらしさも。最高です。中巻が待ち遠し過ぎますよ!読了日:06月02日 著者:新井 素子
夢と気づくには遅すぎた。の感想図書館)堀さん2冊目。5つのテーマに分かれた18編のショートショート。前回の処女作よりもすっきりと洗練された感があって女性ならではの感性も溢れ、どれも楽しめた。ホラー寄りの物はとても怖くて困ったけれど(夢にまで見た…)このそれぞれ短い物語のなかに人の心の機微を見事に描くなぁ。ショートショートってなかなか触れることがないし星新一さんの他に自分から読みたいと思うこともなかなか無かったけれど堀さんは今後も追いかけたいと思う。読了日:06月01日 著者:堀真潮
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