物語を読んだ。
そう思わせてくれる作品。
そして図書館順番待ちをしていたら予想通り文庫化の方が早かった作品。。(爆)
宮部みゆき「ソロモンの偽証」3部作。
弟が持っていて春頃借りて、単行本でこの厚さ(1冊700ページ超)になかなか読み始められなかったこの本をお盆休みに高校生の看病をしながら(^^;)ようやく手にして。
手にしたらあとはノンストップ。
止められないのはさすがの宮部筆力です。
2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:5184ページ
ナイス数:1107ナイス
夜な夜な短歌集 2014年夏号の感想
人それぞれの「夏」31文字の中に封じ込められるものは様々ですね。今回初めて読ませていただきましたが、ことばの選び方や並べ方(?)に個性が感じられて楽しかったです。短いからこその奥深い醍醐味。日本語っていいなぁ、と思わせていただきました。秋も待っています(^^)
読了日:8月31日 著者:雪JuneseriせんむnonたんSage七色一味新地学tetsuyamomonga華レイmasa
黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)の感想
読みだしたら止まれない。そしてこの物語はとても辛い…。分かってたのでかなり長いこと積んでありました。泰麒を連れ戻すために各国の王と麒麟が力を合わせる。これはシリーズ0の「魔性の子」の裏返し。気分的にはこっちが表側。WH版でも何度も読んでいるけれどやはり「天」とはなんなのか。この世界はなんなのか。そこが影に見え隠れするテーマかなあ。奥は深くそして遠い。陽子の国作りの一旦も垣間見せながら、物語はその先へ。。です、ね。雲海の波間に消えていった彼らにどうか光を!凍えた国にどうか希望を…と、祈らずにはいられません。
読了日:8月29日 著者:小野不由美
0能者ミナト (8) (メディアワークス文庫)の感想
読みながらずっと引っかかっていたことを最後に見事に湊に騙されてたんだと知らされる。そこが心地よかったりするんですが、今回はまたえらく彼は良い人になっているなぁ、とどうしても思ってしまった(笑)いや、セイカクノワルサ(爆)から発生したことって言われてはいるんですけど。周りからただひたすら嫌われ排除し続けられることの苦しさ。悲しさ。怖さ。辛さ。忘れてはいけないこと、ですね。そして次巻がまたまた気になります。あれはあれ、ですか?それしか思いつかないんですけど?
読了日:8月27日 著者:葉山透
真夜中の探偵 (講談社文庫)の感想
謎解きの部分は少女の成長するためのもの。つい、推理に期待してしまいがちだけれど、この物語は17歳の少女が父を待ちながら母を探す、そこが中心なのだな、と改めて納得。同時にここまでの2冊でまだ、導入部を抜けていないような気がしました。まだまだ社会のしくみなどの説明が沢山出てくるんだもの(少しニガテ)純がソラとなるまでにあとどの位かかるのかな。かなり気長に付き合っていくタイプの物語かもしれないですね。
読了日:8月26日 著者:有栖川有栖
ソロモンの偽証 第III部 法廷の感想
法廷での審理が始まり、おそらく…という予想通りの展開。一日ごとに語り手が変わるのが的を得ていて入りやすい。そして大きな山を皆で乗り越えて後の陪審員たちの最後の判断に共感しつつ、彼はこの事をどう受け止めたのだろう?と思う。野田くんの見解も正しいと思うけれど。これまでの2冊は藤野さんを基本中心にすえていたけれど物語のラストは野田くん。もう少し藤野さんの気持ちもその先も知りたかったな、と思いながらでも。野田君が最後を締めくくる、この形に満足もしている。道は違っても友人になった彼が笑顔でありますように。
読了日:8月24日 著者:宮部みゆき
ソロモンの偽証 第II部 決意の感想
これはなんだ?とにかく読み出すと止められなくてモロモロに支障をきたしそうになりながら駆けだしたくなるのを我慢してきっちり丁寧にを心がけて読了。宮部氏はこの舞台をなぜ中学校にしたんだろう。なぜ中学生を中心に据えたのだろう。そんな疑問を頭の片隅に置きつつ。謎だった少年が明らかになり彼の目的が暗雲を呼びそうな感じはありつつ、被告原告双方ともに学びながら迷いながら進む裁判前日までの日々。見つめ支える大人と正反対のヒステリックな大人。本当の犯罪(変な言い方?)も絡んできて(でも本筋ではないか)どこに向かうのか?
読了日:8月20日 著者:宮部みゆき
ソロモンの偽証 第I部 事件の感想
2.3部を読むための再読)前半を乗り越えるのに苦労する。けれど中学生が動き出すとこのお話の中にひきこまれて一気にラストまで走り抜ける。この感覚は初読時と全く同じ。どうにもマスコミに嫌悪感を抱いてしまうのもまた、同じ。夜の保護者会のあの雰囲気。よく描かれているなあ、とも思う。学校側の都合、親たちの都合、世間の都合、そして中学生たちの思い。さあ、第2部へ。ドキドキしています。
読了日:8月18日 著者:宮部みゆき
真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 (ポプラ文庫 日本文学)の感想
図書館)再読)ほぼ2/3はどこかに違和感を感じつつ読む。転校生が巻き起こし、魔法使いが収める物語は私には少し無理がありすぎて。けれどもその後。魔法使いが去っていくそこから、織絵さんのカッコウに纏わる話と母の思い、暮林さんの思いに触れて、たまらなく切なくなる。織絵さんの語る母の思いにひどく同感したからかもしれないし、カッコウの体温の話のせいかもしれないけど。我が子の幸せを願わない母親はいない。不器用で下手くそでも我が子を愛さない父親もまたいないように。そう思ったら涙かあふれた。みんな同じだなぁと思って。
読了日:8月15日 著者:大沼紀子
真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 (ポプラ文庫)の感想
図書館)再読)今回の中心は弘基と斑目氏、かな。ブランジェリークレバヤシに飛び込んでくる厄介事は、その過去の歴史も一緒に飛び込ませるんだなぁ。2人の男のそれぞれの行動と決着の付け方がなかなか良い。このあたりから本格的に斑目氏は情報屋さんなんですね(笑)暮林さんの心がほんの少し雪解けの頃を迎え、同時に希実の謎がまた一つ加わる。もちろんこの物語は生きてる人たちの物語だけれども、やっぱり美和子さんの存在が全体にわたってとても大きい、と改めて確認した。
読了日:8月14日 著者:大沼紀子
真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)の感想
図書館)再読)1巻は主要な登場人物それぞれを紹介する巻、でもあったんですね。最新刊から戻ると、あ、そうか。すでにここから希実の事情の伏線って張られていたんだなぁ。作者さんは始めからすべてきちんと決めてから物語をつくるタイプの作家さんなのかな?問題の塊はなかなかキツいしある意味偏っているけれど、すんなりと受け入れて読んで行かれる安定感。今回は心の半分を相手に預けた彼と彼女が一番印象に残りました。(というか、この世界の影の主役は実は彼女かな?と最新刊を読んだ今、ふと感じます)
読了日:8月12日 著者:大沼紀子
迷いアルパカ拾いました (文春文庫)の感想
今回が一番動物園に直結する問題だったか?相変わらずシビアなミステリーを軽い雰囲気の中に折り込んで、でキチンと問題提起されてるとこが不思議な作品。もう少し日常の飼育員さんとしての描写が欲しかったな~と個人的には思うけれど、3冊目ともなると日常はもう、読者にも日常、なのかな(笑)主人公の桃さんの揺るぎっぱなしな性格が周りの強烈な人々のいい緩衝材になっているんですね。今回は園長さんや丸山氏の想いが胸に残りました。斎藤くん、よかったね。ボロもよかったね。動物たちがこれからも快適でありますように!
読了日:8月9日 著者:似鳥鶏
ダチョウは軽車両に該当します (文春文庫)の感想
シリーズ物はなんでもそうだけれど、主要メンバー4人の更に濃い性格が顕になって面白い。鴇先生の経歴がはっきりしてなるほど納得。今回はしょっぱなから大笑い。大変なのはわかるけどダチョウが公道を走りそれを必死で捕獲しようとする動物園の飼育員の図っていうのが面白すぎる。想像したら我慢できなくて。しかしその後進む物語のナゾの部分はシビア。いやそれはちょっと、と思うくらいな問題を扱っちゃって、それでいてこの「楽しい」を脱線させない作風はなんだろう??と逆に思った。ということで3作目へ。
読了日:8月8日 著者:似鳥鶏
午後からはワニ日和 (文春文庫)の感想
意外とシビアなミステリーが絡みつつ、でもとっても楽しくところどころ笑いながら読み終えました。動物園の飼育員さんの仕事内容や葛藤なども自然に描かれていて、さらりとしているけれど中身は十分濃い。登場人物それぞれのキャラが立っているから更に読みやすいのかも。似鳥氏のあとがきから伺える面白い文章の作りとか、私はかなり好みなシリーズです。ということで、シリーズ全巻購読決定(笑)2作目に進んでいます。動物園に行きたくなった。
読了日:8月3日 著者:似鳥鶏
読書メーター
そう思わせてくれる作品。
そして図書館順番待ちをしていたら予想通り文庫化の方が早かった作品。。(爆)
宮部みゆき「ソロモンの偽証」3部作。
弟が持っていて春頃借りて、単行本でこの厚さ(1冊700ページ超)になかなか読み始められなかったこの本をお盆休みに高校生の看病をしながら(^^;)ようやく手にして。
手にしたらあとはノンストップ。
止められないのはさすがの宮部筆力です。
2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:5184ページ
ナイス数:1107ナイス
夜な夜な短歌集 2014年夏号の感想
人それぞれの「夏」31文字の中に封じ込められるものは様々ですね。今回初めて読ませていただきましたが、ことばの選び方や並べ方(?)に個性が感じられて楽しかったです。短いからこその奥深い醍醐味。日本語っていいなぁ、と思わせていただきました。秋も待っています(^^)
読了日:8月31日 著者:雪JuneseriせんむnonたんSage七色一味新地学tetsuyamomonga華レイmasa
黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)の感想
読みだしたら止まれない。そしてこの物語はとても辛い…。分かってたのでかなり長いこと積んでありました。泰麒を連れ戻すために各国の王と麒麟が力を合わせる。これはシリーズ0の「魔性の子」の裏返し。気分的にはこっちが表側。WH版でも何度も読んでいるけれどやはり「天」とはなんなのか。この世界はなんなのか。そこが影に見え隠れするテーマかなあ。奥は深くそして遠い。陽子の国作りの一旦も垣間見せながら、物語はその先へ。。です、ね。雲海の波間に消えていった彼らにどうか光を!凍えた国にどうか希望を…と、祈らずにはいられません。
読了日:8月29日 著者:小野不由美
0能者ミナト (8) (メディアワークス文庫)の感想
読みながらずっと引っかかっていたことを最後に見事に湊に騙されてたんだと知らされる。そこが心地よかったりするんですが、今回はまたえらく彼は良い人になっているなぁ、とどうしても思ってしまった(笑)いや、セイカクノワルサ(爆)から発生したことって言われてはいるんですけど。周りからただひたすら嫌われ排除し続けられることの苦しさ。悲しさ。怖さ。辛さ。忘れてはいけないこと、ですね。そして次巻がまたまた気になります。あれはあれ、ですか?それしか思いつかないんですけど?
読了日:8月27日 著者:葉山透
真夜中の探偵 (講談社文庫)の感想
謎解きの部分は少女の成長するためのもの。つい、推理に期待してしまいがちだけれど、この物語は17歳の少女が父を待ちながら母を探す、そこが中心なのだな、と改めて納得。同時にここまでの2冊でまだ、導入部を抜けていないような気がしました。まだまだ社会のしくみなどの説明が沢山出てくるんだもの(少しニガテ)純がソラとなるまでにあとどの位かかるのかな。かなり気長に付き合っていくタイプの物語かもしれないですね。
読了日:8月26日 著者:有栖川有栖
ソロモンの偽証 第III部 法廷の感想
法廷での審理が始まり、おそらく…という予想通りの展開。一日ごとに語り手が変わるのが的を得ていて入りやすい。そして大きな山を皆で乗り越えて後の陪審員たちの最後の判断に共感しつつ、彼はこの事をどう受け止めたのだろう?と思う。野田くんの見解も正しいと思うけれど。これまでの2冊は藤野さんを基本中心にすえていたけれど物語のラストは野田くん。もう少し藤野さんの気持ちもその先も知りたかったな、と思いながらでも。野田君が最後を締めくくる、この形に満足もしている。道は違っても友人になった彼が笑顔でありますように。
読了日:8月24日 著者:宮部みゆき
ソロモンの偽証 第II部 決意の感想
これはなんだ?とにかく読み出すと止められなくてモロモロに支障をきたしそうになりながら駆けだしたくなるのを我慢してきっちり丁寧にを心がけて読了。宮部氏はこの舞台をなぜ中学校にしたんだろう。なぜ中学生を中心に据えたのだろう。そんな疑問を頭の片隅に置きつつ。謎だった少年が明らかになり彼の目的が暗雲を呼びそうな感じはありつつ、被告原告双方ともに学びながら迷いながら進む裁判前日までの日々。見つめ支える大人と正反対のヒステリックな大人。本当の犯罪(変な言い方?)も絡んできて(でも本筋ではないか)どこに向かうのか?
読了日:8月20日 著者:宮部みゆき
ソロモンの偽証 第I部 事件の感想
2.3部を読むための再読)前半を乗り越えるのに苦労する。けれど中学生が動き出すとこのお話の中にひきこまれて一気にラストまで走り抜ける。この感覚は初読時と全く同じ。どうにもマスコミに嫌悪感を抱いてしまうのもまた、同じ。夜の保護者会のあの雰囲気。よく描かれているなあ、とも思う。学校側の都合、親たちの都合、世間の都合、そして中学生たちの思い。さあ、第2部へ。ドキドキしています。
読了日:8月18日 著者:宮部みゆき
真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 (ポプラ文庫 日本文学)の感想
図書館)再読)ほぼ2/3はどこかに違和感を感じつつ読む。転校生が巻き起こし、魔法使いが収める物語は私には少し無理がありすぎて。けれどもその後。魔法使いが去っていくそこから、織絵さんのカッコウに纏わる話と母の思い、暮林さんの思いに触れて、たまらなく切なくなる。織絵さんの語る母の思いにひどく同感したからかもしれないし、カッコウの体温の話のせいかもしれないけど。我が子の幸せを願わない母親はいない。不器用で下手くそでも我が子を愛さない父親もまたいないように。そう思ったら涙かあふれた。みんな同じだなぁと思って。
読了日:8月15日 著者:大沼紀子
真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 (ポプラ文庫)の感想
図書館)再読)今回の中心は弘基と斑目氏、かな。ブランジェリークレバヤシに飛び込んでくる厄介事は、その過去の歴史も一緒に飛び込ませるんだなぁ。2人の男のそれぞれの行動と決着の付け方がなかなか良い。このあたりから本格的に斑目氏は情報屋さんなんですね(笑)暮林さんの心がほんの少し雪解けの頃を迎え、同時に希実の謎がまた一つ加わる。もちろんこの物語は生きてる人たちの物語だけれども、やっぱり美和子さんの存在が全体にわたってとても大きい、と改めて確認した。
読了日:8月14日 著者:大沼紀子
真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)の感想
図書館)再読)1巻は主要な登場人物それぞれを紹介する巻、でもあったんですね。最新刊から戻ると、あ、そうか。すでにここから希実の事情の伏線って張られていたんだなぁ。作者さんは始めからすべてきちんと決めてから物語をつくるタイプの作家さんなのかな?問題の塊はなかなかキツいしある意味偏っているけれど、すんなりと受け入れて読んで行かれる安定感。今回は心の半分を相手に預けた彼と彼女が一番印象に残りました。(というか、この世界の影の主役は実は彼女かな?と最新刊を読んだ今、ふと感じます)
読了日:8月12日 著者:大沼紀子
迷いアルパカ拾いました (文春文庫)の感想
今回が一番動物園に直結する問題だったか?相変わらずシビアなミステリーを軽い雰囲気の中に折り込んで、でキチンと問題提起されてるとこが不思議な作品。もう少し日常の飼育員さんとしての描写が欲しかったな~と個人的には思うけれど、3冊目ともなると日常はもう、読者にも日常、なのかな(笑)主人公の桃さんの揺るぎっぱなしな性格が周りの強烈な人々のいい緩衝材になっているんですね。今回は園長さんや丸山氏の想いが胸に残りました。斎藤くん、よかったね。ボロもよかったね。動物たちがこれからも快適でありますように!
読了日:8月9日 著者:似鳥鶏
ダチョウは軽車両に該当します (文春文庫)の感想
シリーズ物はなんでもそうだけれど、主要メンバー4人の更に濃い性格が顕になって面白い。鴇先生の経歴がはっきりしてなるほど納得。今回はしょっぱなから大笑い。大変なのはわかるけどダチョウが公道を走りそれを必死で捕獲しようとする動物園の飼育員の図っていうのが面白すぎる。想像したら我慢できなくて。しかしその後進む物語のナゾの部分はシビア。いやそれはちょっと、と思うくらいな問題を扱っちゃって、それでいてこの「楽しい」を脱線させない作風はなんだろう??と逆に思った。ということで3作目へ。
読了日:8月8日 著者:似鳥鶏
午後からはワニ日和 (文春文庫)の感想
意外とシビアなミステリーが絡みつつ、でもとっても楽しくところどころ笑いながら読み終えました。動物園の飼育員さんの仕事内容や葛藤なども自然に描かれていて、さらりとしているけれど中身は十分濃い。登場人物それぞれのキャラが立っているから更に読みやすいのかも。似鳥氏のあとがきから伺える面白い文章の作りとか、私はかなり好みなシリーズです。ということで、シリーズ全巻購読決定(笑)2作目に進んでいます。動物園に行きたくなった。
読了日:8月3日 著者:似鳥鶏
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