我が在所では、『ダシ荒れは三日続く』または『窓ガラスに雪が着くような吹雪は三日続く』などと申します。西高東低の冬型の気圧配置で日本列島周辺の低気圧が通り過ぎるまで3日間ほどかかります。現在のように、刻一刻と変化する天気図を眺める術もなく、雪に閉ざされていた頃は、荒れた天気が回復するまでを経験的に語ったものであろうと思います。
『夢屋王国』第一次越冬隊の前線基地である『第2サティアン』も、今年初めての本格的な雪に見舞われております。大学寮歌「駒場小唄」冬の章に「雪の降る日はストーブ囲み 語る又思い出夏の旅そうともな 恋の樺太深山の乙女 またと又逢えるやら逢えぬやらそうともな♪」という歌詞がありまして、こんな日は自慢の薪ストーブに火を入れて暖を取り、読み残しの小説など読んで時を過ごすのであります。30分もすれば、電気ストーブには無い柔らかな暖かさが…ゴホッゴホッ!!! 折からの西風が煙突を逆流して、ちょっと気を抜くと不完全燃焼…『人間燻製』が出来上がるところでした^^;
北方謙三作「楊令伝」も文庫本で第5巻まで読み進みました。全15巻のはずなので、ようやく3分の1程読み終えたところであります。フィクションの世界ではあるのですが、官僚の腐敗や権力闘争、宗教による蜂起と禁軍による鎮圧…若くして蜂起した梁山泊軍の将校たちの老成…この国の有り様などと比較しながら読み惹かれていくのであります。
子どもの頃は、外が吹雪だろうが遊んでいたような気がします。気が付けばズボンの裾が凍っていたりもしたもので、炭を熾した掘り炬燵程度の暖で過ごしておりました。今では、各部屋で温風ヒーターを点ける贅沢な生活…看板犬『柴犬コウ(本名:さくら)』でさえコタツの中に潜り込んで来ます。「お前は、猫か?犬なら犬らしくしなさい!犬は喜び庭駆け回るものだ…。」と『夢屋国王』の常識を押し付けるのでありますが「外遊びは3回目のワクチンが終わってからね…。」とオッカーの警告が入るのであります。「お前の肉球は伊達に付いているのか!さぁ、未知の世界に飛び出そう…。」廊下に誘い出そうとしても冷たがって嫌がる始末…。犬の世界にも退廃の文化が横行しているようであります^^;
『柴犬コウ』にも遊んでもらえない『夢屋国王』は、突然、門松造りを始めたのであります。初めから門松用に青竹を確保するのであれば、もう少し丁寧に枝を払うのでありますが、竹やぶに捨ててあった竹を頂戴したものなので既に表皮が剥がれております。完成してから色でも塗って誤魔化しましょう…元々計画性の無い仕事なのですから^^;
金を掛けずにこの3連休を過ごす…明日は、松飾用の縄でもなってみましょうか。ふと、青竹の切り口を見ていたら、竹槍のイメージが湧いて来ました。『夢屋梁山泊軍』は、日本という国家の閉塞感を打破するため、明日蜂起し、竹槍を持って国会議事堂を占拠する。我に続け『柴犬コウ』…足が冷たくて嫌ですと…トホホ。