絵入り随筆 エッセィ・つぶやき

自作の油絵・水彩画、デジタル写真等を入れて、季節の移ろい、雑感などを書いていきます。

武相荘 ⑤  植物など

2006-09-30 09:14:19 | Weblog
武相荘のお庭とか裏山にいろいろの木が茂っていますが、所謂庭園にはしていないから、雑木・雑草(言い方が悪いですね。私が名前を知らないだけで、いずれも歴とした植物です。)が繁っていて、自然の趣があり、里山を歩いているよな心安まる空間が拡がっています。

落ち葉の間から強烈な色彩で自己主張している茸が有りました。
紅天狗茸だとすると有毒な茸です。
これだけ派手な色ならおどろおどろしくて、ちょっと手が出ませんね。
昆虫でも派手な色彩のものは「俺は毒を持っているから食べられないよ!」というシグナルですからね。



桜の幹に寄生している茸がありました。
生きている木に茸が生えるのは、木の方が弱っている印です。
茸に養分を取られるから、寄生された木はますます元気がなくなります。
茸を取り払う方が木の為には良いのですが、茸をはやした木には風情があるから、管理する人も取らないで居るのでしょう。
日本画で梅の木に緑色の苔が生えて居るのを描いていますが、これも梅の木に取っては迷惑な存在の様です。



落ち葉と柿の実が落ちていました。
桜の葉は紅葉しているし、柿も色づいています。
柿がこの時期に(9/22)色づくのは、熟したからではなくて、蔕(へた)虫の
せいだと思います。



水引が邸内のあちこちで見掛けました。
武相荘は高台に有るから、水気の好きな水引には、良い環境とは言えないから、何か弱々しい感じです。
沢すじなどに生えている水引はもっと逞しい感じですが、、、



蝉の抜け殻が邸内のそこここに有りました。
今年は夏の初めは低温だったから蝉の鳴き声も遅れていましたが、地中にいてなんで外の様子が分かるのか不思議です。



竹の生え際に未だ筍時代の皮がまとわりついていました。
孟宗竹の立派な太い幹ですから、竹の皮もがっしりしています。
昔はお肉屋さんでこの皮を肉の包装に使っていました。
魚屋さんは何故か経木でしたが。
筍を茹でる時に皮を貰って、表面のケバケバをこすり取ってから、梅干しを包んでしゃぶっていると、竹の皮が次第に紅色になって・・・・なんて事も思い出しりしながらの、武相荘邸内散策でした。

武相荘 ④  生け花

2006-09-29 11:22:45 | Weblog

武相荘の各所に花が生けてある。
どんな人が管理しているのか分からないけど、この生け花の醸し出す雰囲気が、武相荘の風格を更に引き立てている。
生けてある花も、花屋直送というのではなく、野の花の風情をしっかり表現している。
鶴川と言えども今では開発が進んで、野山に行ってこれらの花を調達することは困難だろうから、しかるべきルートで、野の花風のものを調達しているのだと思う。
私の友人に花農家?が居て、主に木の枝ものを扱っている。
柳の芽吹いた大枝が欲しいとか、2月に桜の咲いた大枝が欲しいとか、野いちごの付いている枝が欲しいとか、TV局とかホテル、結婚式場などからのリクエストに応じて調達しているが、自分で育てている訳ではないから、探し廻って注文をこなすのにはかなりの苦労が有るらしい。
そんなことを考えながら、武相荘の生け花を見ると、調達に苦労している花屋さんの姿が見えるような気がしてくるし、生けている人の拘りも伝わってくる。


千日紅とシキビの取り合わせが妙!



レストランのトイレにさり気なく置いてあった。
上の写真は、このアップです。



ドウダンツツジと小菊、泡盛の壺に生けてある。
壺が泡盛の入っていた壺かどうかは定かではないですが、私が持っている壺もこんな感じだから、、、壺の顔つきが野性味があって好ましい。



レストラン(元の工作室)入り口左の壁に掛けてあった。
ハンギングバスケットが風に揺れて、下に伸びた枝が客を招き入れているかの様です。

武相荘 ③  道具

2006-09-28 09:30:23 | Weblog

白州ご夫妻は物作りに掛けてもご熱心だったようで、色んな工具とか道具が展示されています。
ここにご紹介したのは、第2展示室のピロティー部分(納屋の一階)に置いてあったものです。



道具箱 箱の上にある「しらす」の表札は次郎氏のお手製です。



耕耘機  手前は芝刈り機、奥にあるのは耕耘機なのかも知れませんが正確な用途は不明です。どちらも外国製のエンジン付きのものです。



芝刈り機  製作会社とか知りたい方の為にアップしてみました。



木製一輪車  今は工事現場などで使うのは鉄パイプで出来ていますが、これは木製。風格がありますよね。



パイプ押さえ  今でも水道工事やガス工事で道路脇に置いてパイプを挟んで切ったり、ネジ溝を切り込んだりに使われています。
白州さんがなんの為に使ったのか知りたいと思いました。



かんじき?  かんじきではないかと思うのですが、鶴川辺りにかんじきが必要なほどの大雪が降るとは思えないし、田圃や沼地で使うには竹の網では役立たないし、、、正確な用途は不明です。
単に、装飾として雪国から持ち帰ったのかも知れません。
  

武相荘 ②  装飾品など

2006-09-27 08:51:38 | Weblog

武相荘の建物内は撮影禁止になっているので、ご紹介出来ませんが、お庭とか随所に洒落た感じの飾り物があって、これらが白州ご夫妻が居住していた時から有ったのかどうかは定かではありませんが、さりげない感じで置かれているのは好ましい印象です。

野仏・・・庭園内に有るから野仏というのはどうかなと思いましたが、野天に置いてあるのだから野仏で良いのかなと思います。



道祖神・・・三重の塔の下に男女の像が刻まれています。道行きの男女かと私が勝手に想像しましたが、こうゆう仏を拝んだら楽しい旅が出来そうで微笑ましい思いでした。



道標だろうと思いますが、母屋の裏に有る小山の入り口に置かれていました。
鈴康峠と読めますが、白州さんがご自分のお山に付けた名前なのか、古道具屋から購入して置いてみたのか不明です。



外灯は武相荘入り口脇の売店の軒下に付いていました。ちゃんと点灯しています。
蛍光灯でないのは暖かい感じで良いなと思いました。



傘立ては大振りの壺が使われていました。入っているのがビニール傘なのは残念です。唐傘や蛇の目傘ならぴったりの感じですが、来客が入れたのですから今様の安傘でも仕方ないですね。



囲炉裏が休憩所に設えて有りました。自在鍵の鉄瓶には湯ではなく生花が入っています。
野の花が奔放な感じで生けられているのが存在感を誇示しています。



ブガッティーの写真が有りました。次郎氏の愛車です。
無骨なボディーながら気品が漂っています。
いかにも白州さん好みの車です。



ポルシェにもお乗りになっていたようです。
車の年式から見て戦後の愛車でしょうか?
ロールスロイスでは彼のダンディズムが受け入れないでしょうね。
茅葺き屋根の家に住んでポルシェという取り合わせが彼のセンスを窺わせてくれます。




武相荘 ①建物   

2006-09-26 13:41:18 | Weblog

武相荘(ぶあいそう)は、町田市鶴川にある、白州次郎・正子夫妻の旧宅です。

沿革



武相荘入り口、右側に入場券売り場があり、隣は売店になっています。
売店には白州夫妻に関する本、所蔵品のレプリカの土産品とかがあります。



長屋門をくぐると邸内に導かれます。
戦争の気配を察した白州さんが農家を買って疎開したのだそうですが、この門構えの農家ですから母屋の他に納屋とか多くの建物があります。
門の右に臼を利用した新聞受けが置いてありました。



休憩所になっている建物には中央に囲炉裏、壁には次郎氏の愛車の写真が掛かっていました。
右奥が工作室だった建物で、その奥が母屋です。



工作室だった建物は現在はレストランになっています。
予約すると昼食弁当が食べられます。
コーヒー・ケーキは予約は要りません。
奥の建物が母屋です。
アルコール類は置いていません。



母屋は展示室になっています。
茅葺き屋根はかなり傷んでいて、雑草が生えたりしています。
早急に屋根の葺き替えが必要な感じです。


下書きと完成画

2006-09-26 00:06:43 | Weblog

奥入瀬の渓流を描いた作品の下書きと完成画です。
私の場合最初にラフな線で大体の構図を描いておき、色を置いていく段階で少しずつ構図をいじったり、消したり、描き加えたりしていきます。
そこのところが塗り絵とは違うところかな?
塗り絵は描かれた線の中へ色を置いていく作業ですからね。
前後の絵を見比べて頂くと、かなり違ってきているのがお分かり頂けると思います。
作品はP15号、夏の奥入瀬渓流です。
今、この絵をF120号にしている最中です。
モナカではなく、現在進行中と言うことです。
たまにはこんな事も書かないと私が真面目人間だなんて誤解を受けるといけないので、、、




座禅草 ②   水彩・FO

2006-09-25 00:26:17 | Weblog
座禅草にも色変わりがあるようです。
黒っぽい座禅草は禅僧の雰囲気がありますが、赤っぽいからと言って、尼僧の雰囲気とはいかないみたいです。
赤い色でこの形だと、何となくだるまさんを連想します。
だるまも達磨大師で歴とした悟りを開いたお坊さんですから、この連想はまるっきりの的はずれと言うことにはならないと思いました。

座禅草    水彩・FO

2006-09-24 00:33:26 | Weblog
ザゼンソウ(座禅草)は多分、花の形からして、水芭蕉の仲間だろうと思いますが、色も黒っぽいし、水芭蕉に比べると、花茎も伸びないから、高僧が座禅を組んで瞑想しているかのような雰囲気があります。
名付けて妙と言うところです。

百合みたいな花   水彩・F2

2006-09-23 00:08:52 | Weblog
春日部の農家の庭に咲いていた花ですが、名前は分かりません。
農家の人も近くには見あたらなかったから聞く事も出来ませんでした。
百合の花に形は似ているのですが、葉や茎の形は違うし、何より花数が豪勢に付いていてその雰囲気も百合のものではありません。
この花はその農家だけではなく他の家にも有ったし、道ばたの草むらにも有りました。
種を蒔けばガンガン咲くコスモスみたいな感じで咲いて居るんです。
最初に見つけた時には嬉しくなって写生したり写真に撮ったりしたのですが、あっちにもこっちにもあったりするとありがたみが薄くなるのは私が不人情な性格だからばかりではなさそうです。

谷川岳夏景   水彩・F2

2006-09-22 00:28:28 | Weblog
前出の「谷川岳春景」とほぼ同じ場所からのスケッチですが、季節が変わると咲く花の種類も違ってきます。
前回のは、カタクリの群生でしたが、この花は、京鹿の子に似た花です。
夏の高原ではよく見掛ける花ですからきっと立派な名前が有るのでしょうが、私は知りません。
冬スキー場になる場所には、木は伐採して、夏は草原になっているから、草たちはすかさず陣地を取り合って、様々な花が咲き乱れます。
春先に一番に芽を出すのが、ゼンマイです。スキーリフトの下には何故か天麩羅のネタには最高のたらの芽が多く生えます。
人が自然を破壊しても、草や木はしたたかに破壊の跡を繕ってくれます。

谷川の春景色   水彩・F0

2006-09-21 08:23:34 | Weblog
春から夏は谷川岳も色とりどりの花たちに彩られます。
天神平周辺は高山植物の群落が現れますから、ハイキングがてら訪れるカメラマンとで賑わいます。
谷川岳という名前に恐れをなすと言うことであれば、水上温泉の一つ手前にある上牧駅から大峰沼に登り、大峰山を経て水上に下りるハイキング等もお薦めです。
大峰山頂からの谷川遠望も雄大な風景です。
上牧温泉は水上温泉ほど俗化していないから、こちらの方も一度お泊まりになってみるのも良いと思います。

谷川岳    水彩・F2

2006-09-20 06:19:53 | Weblog
夏の谷川岳は、山登りのベテランだけでなく、軽装の登山客も訪れます。
ロープウエイで天神平まで登れるし、縦走路だけなら、天候が良ければそれほど危険と言うことではありません。
谷川は特に天候の変化が激しい山ですから、縦走路だけとは言っても、それなりの備えは必要です。
登山はどんなに低い山でも、雨具や予備の食糧、地図とコンパス、懐中電灯、防寒具、、、、etc.とにかく備えあれば憂いなしです。
とは言っても、装備の重量が重すぎたらこれも困りますよね。
私の絵で登山の気分を味わう分には危険も疲労も有りませんけど、、、、

睡蓮   水彩・F0

2006-09-19 23:50:05 | Weblog
睡蓮と言えばモネですが、私も負けずに挑戦しました。勝負は最初から決まって居るんですけどね!
睡蓮にも様々な種類があるようで、この睡蓮は蓮の花みたいに水面から花茎を立ち上がらせています。
水面に浮かんで咲く種類が多いですが、私は敢えて少数派の立ち上がり咲の種類を見つけて描いたんです。
なるべくなら人と違うことをしたいと思う天の邪鬼な性格ですから、車もあまり人が乗らない、それで居て目立たないのを探して乗ったりしています。
詰まらない拘りですが、右へ倣い、式の生き方はしたくないと思っています。
時流に竿差す、なんて言うと格好いいですけど、単に性格が捻くれていて天の邪鬼なだけのことです。

サクランボ   水彩・ハガキ

2006-09-17 07:18:24 | Weblog
時季外れですが、旧作サクランボ、佐藤錦とかナポレオン位しか品種は知りませんが、見た目が綺麗で絵心を誘われます。
アメリカンチェリーはどす黒い赤で、味も甘みが強いだけの単純なものですが、色気からして描いてみようという気にはなれません。
果物を描く場合、描いた絵も美味しそうでないと、絵自体も詰まらなく感じてしまいます。
このサクランボが美味しそうに見えたら嬉しいのですが、、、

谷川遠望    水彩・FO

2006-09-16 09:21:36 | Weblog
晩春の谷川岳は未だ残雪を纏っていて、麓の木々の緑と、谷川岳の雪とが絶妙のコントラストを描き出しています。
私の絵では、上手く表現できませんが、群馬と新潟の県境に跨る谷川岳は都心からの近さと交通の便の良さから多くの登山客と観光客を集めています。
近くには水上温泉、上牧温泉、赤谷湖温泉などがありますが、私のお薦めは、谷川温泉です。
谷川温泉には中規模の宿が多く、女将が客室に挨拶に来てくれたりする、昔ながらの接客態度が嬉しいです。