人の噂も75日どころか10日もしないうちに草騒動は忘れ去られようとしています。
私はこの事件(騒動)に日本の民主主義の危機を感じます。
日本国民は理由無く逮捕拘禁されないものと思っている人が大半です。しかし、この事件で警察が恣意に国民を逮捕拘禁できることが明らかになりました。
ほんの些細な法令違反があったと警察官が思っただけで現行犯逮捕され、家宅捜査まで出来ると言うことがこの事件で示されたからです。
一般に逮捕されるには裁判所が発行した逮捕状が必要ですが、現行犯に関しては逮捕状無しで逮捕が出来るのです。それがどんな微罪であっても警官の恣意で行えると言うことは非常に危険な状況です。その上、家宅捜査令状までが裁判所により安易に発行されるのでは日本は警察国家と何ら変わることがありません。
草事件では駆けつけた警察官の勇み足で、逮捕が行われました。赤坂警察署は、微罪での逮捕という失態を隠すため、家宅捜査を行って何か他の犯罪事実を見つけようとしたのでしょう。恐らく芸能人に多い麻薬の存在でもあれば失態を隠蔽できると考えたのだと思います。
恐ろしいのは裁判所が簡単に家宅捜査令状を発行したことです。裁判所は三権分立の歯止めの役割を放棄して捜査令状を警察の言うが儘に発行したのです。
これでは国民は安心して道を歩くことも出来ません。
日本国民は信号無視をした、と警官が視認しただけで現行犯逮捕され、家宅捜査まで行われ、身柄は検察庁に送られて拘禁されると言うことです。
草事件は警察国家化への警鐘と捉えてマスコミを始め弁護士会もきちんとした対応をするべきです。
誰が逮捕したのか、誰が捜査令状を請求したのか、誰が捜査令状を発行したのか、それらの責任者を調べて、何故そうしたのか、それが正しいことだったのかを検証する必要があります。
のど元過ぎれば熱さを忘れる、と言うことであってはならないのです。
強固な堤防も蟻の一穴から崩れるのですから。