NHK衛星第2
9月28日に83歳で亡くなったのポール・ニューマンの特集第一弾。
プロボクシングのミドル級チャンピオン・ロッキー・グラジアーノの伝記が原作。
ポール・ニューマンの実質的なデビュー作品。1956年製作。監督は名匠ロバート・ワイズ。
荒くれで手の付けようの無い不良が、マフィアの仕掛ける八百長試合を跳ね除けてチャンピオンになるまでの半生のドラマ。
チンピラ仲間の友情、両親との愛憎、夫婦愛、軍隊生活、法廷、など単純だが多彩なエピソードが散りばめられてテンポよく進行する。後半のボクシング・シーンは歴史に残る名場面。その後の数々の作品の原点となった。
本来は、ジェームス・ディーンの4作目の作品になる予定だったという。むしろポール・ニューマンの方が適役だったと言える。妻ノーマ役のピア・アンジェリは、実生活では、ジェームス・ディーンの恋人だった。なんと清楚で大きな愛情を演じられることか。
それにしても、ポール・ニューマンてやっぱりいいねえ。
「明日に向かって撃て」「スティング」「ハスラー」。酔いどれ弁護士役の「評決」もよかった。で近年作品では「ゲット・ア・チャンス!」。誰が何と言おうと私のイチオシ。
俳優業もさることながら、兵役、鴛鴦夫婦、レーサー、監督、事業家としても一頭地を抜いた存在だった。冥福を祈る。合掌。