コロナ禍で在宅時間が多くなったこともあり、TVにハード・ディスクを外付けして、見損なった映画を録画・鑑賞することにした。働き盛りの30~50歳の時代を中心に昔の作品が多い。あの感動を再びとリピート鑑賞も少なくない。
ベトナム戦争に赴く若者たちが育ち働く町は、ペンシルベニア州ピッツバーグの郊外のクレアトン。映画の冒頭は、彼らが働く製鉄所の溶鉱炉のシーン。トランプ大統領を生んだ原動力となったラスト・ベルト。その最盛期が背景になっていた。40数年後の今、アメリカの変わりようを思わずにはいられない。
スタンリー役のジョン・カザールは撮影前に癌が判明、映画会社が降板を言い渡したが、マイケル・チミノ監督やロバート・デ・ニーロ、メリル・ストリープなどがバック・アップして最後まで出演を果たしたが、映画の完成を見ずに亡くなった。彼が生涯で出演した作品は5本。すべてがアカデミー賞にノミネート、うち3本が同作品賞を受賞したとウィキペディアの記事。『ゴッド・ファーザー』が映画初出演。同じく初出演のアル・パチーノとともに一挙にスターダムにのし上がったのだった。
初めて見たのは35歳ころだったか。アメリカという国のローカルに生きる青春、ベトナム戦争、そして何よりロシアン・ルーレットなるものに仰天した。果たしてベトナムの現地で実際に行われていたのだろうか。いずれにしてもこの殺人ゲームはこの作品で人口に膾炙したことは間違いなかろう。
【1978年アメリカ作品】
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