処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

生存者ゼロ

2017-10-15 22:21:02 | 

 著者 安生 正

 出版社 宝島社文庫(491頁)

   

  

息をもつがせぬとはこのこと。一気読み。着想が奇抜。

はじめは、《こんなことあり得ないだろう》 《所詮フィクションの世界》と思っている。しかし読み続けるうちに、《あり得るかも知れない》 《いや、これは近未来の警告の書だ》と思えてくる。それだけ、ストーリーの展開が巧みでディーテイルがしっかりしているのだ。何しろ、伝わってくる熱気が凄い。著者の憑かれたように書く姿が浮かんで来る。

国難を前にした政治家の無能・無責任と、統率のとれた自衛隊の戦いぶりとの比較は、デフォルメされているとは言え、現下の、いきなり解散、いきなり新政党、踏み絵の前の右往左往の政治世界と何と似ていることか。 ちなみにハードカバーの第一刷は2013年1月。

土漠の花』に続き、ここでも作品の中に登場する軍事機器などの画像に当たって見た。

  

  OH-6D 偵察・観測ヘリコプター

  

  

  UH-60J

  アメリカが開発したUH-60 ブラックホークを日本が救難目的に独自改良した救難ヘリコプター。三菱重工業がライセンス生産を行っている。隊員からはロクマルという通称で呼ばれている。

 

  

  自衛艦くらま ヘリコプター搭載護衛艦

 

  

  洋上プラットホーム

 

  

  SIG SAUER 9228

 

 

 TU-95 

 ソ連時代にツポレフ設計局によって開発された戦略爆撃機である。 海軍向けの長距離洋上哨戒/対潜哨戒機型も開発された。

 

  

 CHー47 チアヌーク 

アメリカのボーイング・バートル社で開発されたタンデムローター式の大型輸送用ヘリコプター。 配備開始から半世紀が経過した現在でも、最新モデルであるF型が生産されており、未だに後継機は登場していない。

 

   

   AーMB3  大型破壊機救難消防車

 

  

  サーモバリック爆弾

  燃料気化爆弾の次世代型に当たる気体爆弾である。1990年代から開発が始まり2002年ごろから実用化された。

  

 

 


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