毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

平凡でありふれた暮らしが何よりの宝物

2023年06月30日 12時36分11秒 | 紡ぐ暮らし
「 貴秋の視点、すなわち偏見」 カテゴリー以外の記事なんて何年ぶりでしょう。

またしばらく更新が滞ってしまいましたが、きょうはちょこっと近況ご報告。

5月6月は、内観やネットの時間以外は家事に打ち込んでおりました。

衣類や寝具や冷暖房器具の入れ替えに手入れ、庭木の剪定に草取りに夏野菜の苗の移植、などすることはいくらもあり、そして6月はなんといっても梅仕事。

今年は久々に張り切りましたよ~。

すでにジャムと甘露煮が冷蔵庫に収まり、シロップは火を入れて発酵を止めれば出来上がり、梅味噌と今年初挑戦のはちみつ梅干しも順調にエキスが出てきて、あとシロップを漉したあとの梅の実もジャムにしちゃおうっと♪

南紀にいた頃のように 1kg190円の南高梅なんていうのはさすがにお目にかかれませんが、それでもスーパーの地元野菜売り場にきれいでお安い梅がずらりと並んで、とてもじゃないが素通りできません。

最近は クックパッドやYouTube動画にバラエティに富んだレシピが一杯出ているので、あれこれ眺めながら 「次は何を仕込もうかなぁ」 と思案するのが まあ楽しかったこと。

作業の間中 梅の爽やかな香りが部屋一杯に漂うのも、お楽しみのひとつ。

漬け込んだあとの変化も氣になって仕方なく、「氷砂糖が溶けるまで 一日最低一回は瓶を揺すること」 の梅シロップなど、横を通るたびにエキスの上がり具合を確かめずにおれなくて、毎日十回以上は揺すっていたと思います。

さらに完成品を瓶詰めして冷蔵庫に収めたあとも、ついつい何度ものぞき込みたくなってしまうのですから 困ったものです (^^ゞ




「A GHOST STORY」 効果、まだ続いています。

肉体を持ち、形ある世界でさまざまな体験ができる素晴らしさを忘れまい、と。

以前は 自分も自分の属する環境も好きになれなくて、一刻も早くそこから抜け出したい一心で 感覚フォーカスに励んでおり、意識の焦点は常に いま ・ ここではなく はるか彼方の理想に結ばれていました。

まあそれもあながち間違いではなかったかと。。。。「嫌い」という感情に氣持ちが貼りついたまま 嫌いな世界を再創造し続けるよりずっと効果がありましたから。

でも、努力の甲斐あって 明るく前向きに物事を見られる時間が増えたからには、視線をいま ・ ここに戻さなくては。

鼻先にぶら下がったニンジンを追いかけるような生き方ばかりしていたら、せっかく前とは違うポジティブな体験ができるようになったというのに、そのチャンスを逃してしまう。

いま ・ ここを楽しく生きられるようになるための感覚フォーカスだったはずが 本末転倒になりかけていたところで出会ったのが、「A GHOST STORY」 という忘れがたい映画だったのです。

理想や目標を未来に置くのはいいけれど、そこにたどり着くまで確実に生きていられる保証はないわけで、はるか彼方に目を据えてばかりで足元を忘れていたら、自身の物語が突然断ち切られたとき 人生をろくろく味わってこなかったことが悔やまれて、あのゴーストのように未練や執着で先に進めなくなってしまうでしょう。

日常生活の中で、あまりにも当たり前になり過ぎて ついつい上の空でやってしまう (歯を磨くとか お皿を洗うとか) ことも多々ありますが、この先も自動反応のままでいくか、そんな些細な行動さえ大切な体験の機会と捉えるかで 人生の質が大きく違ってくるのですね。

後になって 「なんであのときもっと楽しんでおかなかったのだろう」 なんて思いはしたくないと、どんなささやかな体験も逃さぬよう意識していると、もっと華やかな未来への通過点としか見ていなかった いまのこのささやかで平凡な暮らしが、かけがえのない貴重な一時一時であることに氣づかされます。

以前から暮らしを紡ぐことが大好きではありましたが、その濃度がぐっと増して、未来の理想を忘れはしないが あまり氣にかけなくなりました。

おかげで 梅干しや梅シロップの出来栄えは上々、ゴーヤやミニトマトもすくすくと育ち、毎日のご飯もおいしければ ネットやクラフトに向かう時間も十分取れて、豊かな毎日を過ごさせていただいております。

未来のより大きな自由も豊かさも安らぎも、結局は いま ・ ここから始まり育っていくもの、何氣ないいま ・ ここを しっかり感じ切ることが、 理想を実現する一番の早道なのだと、「A GHOST STORY」 に教えられました。