太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

テレビ黄金時代

2016-07-07 19:34:46 | 日記
鯨 統一郎の本を読んでいたら、とてつもなく懐かしい話題が満載で、

ストーリーそっちのけで思い出に浸ってしまった。

最初はアニメだ。

「ひみつのアッコちゃん」や「魔法使いサリー」は私のもっとも古い記憶にあるアニメで、

ようやく買ってもらったアッコちゃんのコンパクトを、私は真剣に星の光に当てて魔法の力をチャージした。

もちろん、テクマクマヤコン と唱えて変身しようと試みたし、

変身もしてないのに、ラミパスラミパスルルルルルーン と唱えてもみた。

しかしアッコちゃんのフルネームが、加賀美あつ子というのは知らなかったし、

飼っていた猫の名前がシッポナだというのはすっかり忘れていた。




「巨人の星」や「アタック№1」は、もう少し大きくなってから。

アニメにおける矛盾という話題で、登場人物がそれぞれに疑問に思うことを話すのだが、

「巨人の星」の花形満が中学生なのに車を運転しているだとか、

そう言われてみれば変かも、という話が出てくる。

「エースをねらえ!」では、お蝶夫人が高校生なのに家で寛ぐのに長いドレスで、

ごてごての装飾の電話機を使っていたし、そもそも高校生で『夫人』って・・・


「アルプスの少女ハイジ」では、ハイジがスイス人なのにジャンケンをして

チョキで「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」と6歩進む、という遊びをやっていたらしい。

もしかしたらヨーロッパにもジャンケンがあったのかもしれないと誰かが言うと

「でもハイジはグーで勝ったとき、3つ進んだんです・・・」

さすがにヨーロッパにグリコはないだろう。



そしてアニメはドラマに移ってゆく。

「ケンちゃんチャコちゃん」は定番。

「サインはV」や「アテンションプリーズ」は今でも主題歌を歌える。

「肝っ玉かあさん」も「太陽に吠えろ」も「Gメン’75」も「寺内貫太郎一家」も欠かさずみていたし、

「俺は男だ!」や「飛び出せ青春」や「俺たちの旅」もよく見た。

赤いシリーズはほぼ全部見た。

岡崎由紀と石立鉄男のコンビのドラマも好きだったし、

「俺たちは天使じゃない」も好きな番組だった。



こうして振り返ると、私はかなりのテレビっ子だった。

でもあの頃は、私だけじゃなくて誰もが夢中になってテレビをみていた。

ゲームもパソコンもなかったし、テレビは子供の最大の娯楽だった。

電話がない家庭はあっても、テレビがない家はなかったと思う。



高校生になっても、水谷豊の「熱中時代」は好きで、

榊原郁恵が初主演の「ナッキーはつむじ風」は、不安定な心の支えになった。

ナッキーがよく河原にいって考えことをしたりするのだけれど、

うちの近くにどうして河原がないんだろうと心底悔しく思った。




私のテレビ熱も、バブルの到来と時を同じくしてだんだん下火になってゆく。

「8時だよ 全員集合」が「おれたちひょうきん族」にとってかわる。

「ふぞろいの林檎たち」や「北の国から」、「金曜日の妻たちへ」といったドラマは、

なんだかあまりに身につまされる感じで、見るのがつらくなってくる。

「金八先生」は見ても、「中学生日記」は見たくないのと似ている。

それは私が大人になって、自分の人生そのものがこんがらがっていき、

似たようなめんどくさいのを、わざわざテレビで見たくもなかったのかもしれない。



アニメと現実の区別がつかなかったアホな子供時代が、今となれば懐かしい。

ものごころついてから、テレビから離れてゆくまでの20年あまりは、

私のテレビ黄金時代である。







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