太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ガングロ ソバージュ 肩パッド

2016-07-27 19:57:07 | 日記
最初は日に焼けたのかと思った、とS氏は言った。

「顔の高いところから焼けるでしょう。だから頬骨のところが焼けたのかなと。

でもそのわりには鼻の頭は焼けてないし」

昨日、ワイキキのギャラリーにいるときに、前に働いていた本屋のお客だったS氏が

わざわざ寄ってくれた。

彼は外見はまったくの白人だが、日本育ちで日本語を母国語のように話す。

そのくせ、英語もネイティブという憎らしいやつ。

そのS氏が、仕事で出会った日本人女性について話している。


「そうしたら、次に会った女の人も、同じところが赤いんですよ。

それも二人連れで二人とも。それでその人達がわざと塗っているんだとわかったんだけどね」


それなら知っている。

忘れていたけど、そのとき思い出した。

昨年12月に日本に行った時に、デパートの店員さんが目の真下をピンクに塗っていて、

思わずジーっと見てしまった。

かぶれたのかと思ったが、他にもそういう人を見かけたので、メイクなのだと納得した。


「私も日本で見ましたよ」

「ああ、やっぱり。ガングロなんかと同じなんでしょうねぇ。おもしろいものが流行るんだなあ」


いたなあ、ガングロ。

あの人達は今どうしているのだろう。

日本人はいろんな流行をじょうずに楽しんで、一時的な文化にしてしまう。

古いところではハマトラとか、「聖子ちゃんカット」、

バブルの頃は肩パッドの入っていない服を探すのが難しかった。

ソバージュとか、太い眉とか、何かが流行ると雨後のタケノコのように同じ格好をした人が

街にあふれた。



それにしても、目の下を赤くするメリットがわからない。

頬全体を赤くするならまだわかるが、なぜ目の下だけが赤いのだ。

「そんなあ、理由なんか考えたって無理ですよ、それが流行なんだからぁ」

そりゃそうだ。


ファッション雑誌は興味がなく、着たいものを着てきた私が流行に乗った、といえるのは

バブル時期の肩パッド服だけだろう。

それも流行だからではなく、それしか売ってなかったからだ。

日本にいたときから、流行の外側から眺めていたような私が、

今またさらに遠いところから日本の流行を眺めている。








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