ダイジョウブダッタ

家に帰ると、先日受け取ったのとは別の医療保険のカードが届いていた。

それは、歯医者だけカバーする保険だった。

私が勤めている会社が、歯医者用の保険も掛けてくれてあったのだ。

「ね、ダイジョウブだったでしょ」

夫は得意気に言った。

ほんとにそうだった。


「ところで、明日面接があるんだー」

お！どこかに決まるかも、なのか？

「ふーん、どんなところ？」

夫は両手をヒラヒラさせて、足を交差させて言った。


「それは、アイスクリームカンパニー！！！！」


ずっと、夫の専門分野であるパブリックヘルス関係の仕事ばかりしてきたのが

アイスクリームとはまた思いがけない。

「何やるの？」

「入れ物にアイスクリーム詰めてステッカー貼って出荷するんじゃない？」

「それをあなたがやるの？」

「それは明日話を聞いてみないとわからないさー」


どうなるかわからないけれど、なんだかダイジョウブな気がしてきた。

アイスクリームに決まれば、それでダイジョウブだろうし、

決まらなくても、それもまたダイジョウブだろう。

理由はないけど。




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