太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

キャンプ

2016-07-19 08:19:53 | 日記
ハワイには、キャンプができる場所がたくさんあって、

週末ともなると、キャンプ好きな家族がテントを張る。

バーベキューをして、海で遊び、昼寝をして、タイヤで作ったブランコをしたり、

夜は暗くなったらテントに入ってごろごろするらしい。

「らしい」というのも、私はキャンプが苦手なのだ。


キャンプのいい思い出は、1つしかない。

幼稚園ぐらいの頃、父の会社の人達と一緒に、清水市の興津川という河原でキャンプをした。

真夏なのに、川の水は思いのほか冷たかったことや、

空気枕のゴムの匂い、寝ていると川の流れる音がやけに大きく聞こえたことなど、

楽しいことばっかりだった。

子供ゆえに遊んでいればいいのだから、楽しいはずである。


小学6年になると、テントを背負ってキャンプに行くようになる。

飯盒すいさんでご飯の炊き方などを覚え、山間の小学校を借りて練習をし、

富士五湖の本栖湖でキャンプをするのである。

本栖湖に着くと雨で、水を吸ったテントは重く、びしょぬれになりながら設営した。

テントの中で、家から持ってきたお弁当を広げたら、

家族全員からの手紙が入っていて、今すぐ帰りたくなった。

夜になると雨はひどくなって、テントの周囲に掘った溝がすぐに溢れるので、

何度も外に出て掘り直さねばならない。

ろくに眠れないまま、朝になった。



大人になって、何度かキャンプに行ったけれど、

やたらと荷物が多いのと、それらを用意して、使って洗って、

家に帰ってすべてをしまって、という作業がとてつもなくめんどくさいのと、

寝心地もよくないし、洗い物も思うようにできない。

食べるものも、ダッチオーブンなどで凝ったアウトドア料理を楽しめるような人はいいが、

私なんかはせいぜいカレーライスか豚汁が関の山。ボンカレーでもいいぐらいだ。

というわけで、私はすっかりキャンプから足を洗った。



キャンプ好きから、キャンプに誘われることがある。

最初は、その日は都合が悪いなどと言っていたが、そうするとまた誘ってくれる。

だから、「キャンプはあまり好きではなくて」と正直に言うことにした。



ビーチでやるバーベキューも、実は苦手だ。

ビーチに大きなテントを張って、バーベキューを一日中やっている人達がいる。

彼らは、朝から夜までそこで過ごす。

バーベキューは好きだけれど、私は朝から夜までそこにいられないのだ。

食べて、ちょっとのんびりしたら、もう次の行動に移りたくてウズウズする。

何もしないでボーっとしていることができない、つまりは貧乏性なのである。




ある友達が、独身の頃はスキーが好きだったけど、

結婚したら大嫌いになったという。

「だって家族全員のスキーと、ウェアを出して、使ったら手入れしてしまって、

もうめんどくさくってスキーなんか行きたくない」

「じゃあ、キャンプも嫌いとか?」

「あったりまえだよ!家族全員の寝袋を干したり丸めたりもめんどくさいし、

子供達は料理とか手伝ってくれるけど、準備するのも片付けるのも私だからね」


なるほど。

キャンプもスキーも、めんどくさいを凌ぐヤル気のある人が楽しめるのだな。

私が子供の頃は、家族でスキーに行く家庭はほとんどなかった。

海外旅行だって、医者の娘とかが行くぐらいで、ほんとうに珍しかった。

父が外出好きだったおかげで、私は温泉やらドライブやらによく連れていってもらったけれど、

そういうことも、滅多にしない家庭が多かった。

昭和一桁、ぎりぎり二桁世代の親は、そんなもんだろう。

アクティブな親を持つ今の子供は幸せだと思う。

いずれにしろ、ただ楽しんでいればいい子供の頃に、すべてやっておくべきである。







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