ハワイには、キャンプができる場所がたくさんあって、
週末ともなると、キャンプ好きな家族がテントを張る。
バーベキューをして、海で遊び、昼寝をして、タイヤで作ったブランコをしたり、
夜は暗くなったらテントに入ってごろごろするらしい。
「らしい」というのも、私はキャンプが苦手なのだ。
キャンプのいい思い出は、1つしかない。
幼稚園ぐらいの頃、父の会社の人達と一緒に、清水市の興津川という河原でキャンプをした。
真夏なのに、川の水は思いのほか冷たかったことや、
空気枕のゴムの匂い、寝ていると川の流れる音がやけに大きく聞こえたことなど、
楽しいことばっかりだった。
子供ゆえに遊んでいればいいのだから、楽しいはずである。
小学6年になると、テントを背負ってキャンプに行くようになる。
飯盒すいさんでご飯の炊き方などを覚え、山間の小学校を借りて練習をし、
富士五湖の本栖湖でキャンプをするのである。
本栖湖に着くと雨で、水を吸ったテントは重く、びしょぬれになりながら設営した。
テントの中で、家から持ってきたお弁当を広げたら、
家族全員からの手紙が入っていて、今すぐ帰りたくなった。
夜になると雨はひどくなって、テントの周囲に掘った溝がすぐに溢れるので、
何度も外に出て掘り直さねばならない。
ろくに眠れないまま、朝になった。
大人になって、何度かキャンプに行ったけれど、
やたらと荷物が多いのと、それらを用意して、使って洗って、
家に帰ってすべてをしまって、という作業がとてつもなくめんどくさいのと、
寝心地もよくないし、洗い物も思うようにできない。
食べるものも、ダッチオーブンなどで凝ったアウトドア料理を楽しめるような人はいいが、
私なんかはせいぜいカレーライスか豚汁が関の山。ボンカレーでもいいぐらいだ。
というわけで、私はすっかりキャンプから足を洗った。
キャンプ好きから、キャンプに誘われることがある。
最初は、その日は都合が悪いなどと言っていたが、そうするとまた誘ってくれる。
だから、「キャンプはあまり好きではなくて」と正直に言うことにした。
ビーチでやるバーベキューも、実は苦手だ。
ビーチに大きなテントを張って、バーベキューを一日中やっている人達がいる。
彼らは、朝から夜までそこで過ごす。
バーベキューは好きだけれど、私は朝から夜までそこにいられないのだ。
食べて、ちょっとのんびりしたら、もう次の行動に移りたくてウズウズする。
何もしないでボーっとしていることができない、つまりは貧乏性なのである。
ある友達が、独身の頃はスキーが好きだったけど、
結婚したら大嫌いになったという。
「だって家族全員のスキーと、ウェアを出して、使ったら手入れしてしまって、
もうめんどくさくってスキーなんか行きたくない」
「じゃあ、キャンプも嫌いとか?」
「あったりまえだよ!家族全員の寝袋を干したり丸めたりもめんどくさいし、
子供達は料理とか手伝ってくれるけど、準備するのも片付けるのも私だからね」
なるほど。
キャンプもスキーも、めんどくさいを凌ぐヤル気のある人が楽しめるのだな。
私が子供の頃は、家族でスキーに行く家庭はほとんどなかった。
海外旅行だって、医者の娘とかが行くぐらいで、ほんとうに珍しかった。
父が外出好きだったおかげで、私は温泉やらドライブやらによく連れていってもらったけれど、
そういうことも、滅多にしない家庭が多かった。
昭和一桁、ぎりぎり二桁世代の親は、そんなもんだろう。
アクティブな親を持つ今の子供は幸せだと思う。
いずれにしろ、ただ楽しんでいればいい子供の頃に、すべてやっておくべきである。
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週末ともなると、キャンプ好きな家族がテントを張る。
バーベキューをして、海で遊び、昼寝をして、タイヤで作ったブランコをしたり、
夜は暗くなったらテントに入ってごろごろするらしい。
「らしい」というのも、私はキャンプが苦手なのだ。
キャンプのいい思い出は、1つしかない。
幼稚園ぐらいの頃、父の会社の人達と一緒に、清水市の興津川という河原でキャンプをした。
真夏なのに、川の水は思いのほか冷たかったことや、
空気枕のゴムの匂い、寝ていると川の流れる音がやけに大きく聞こえたことなど、
楽しいことばっかりだった。
子供ゆえに遊んでいればいいのだから、楽しいはずである。
小学6年になると、テントを背負ってキャンプに行くようになる。
飯盒すいさんでご飯の炊き方などを覚え、山間の小学校を借りて練習をし、
富士五湖の本栖湖でキャンプをするのである。
本栖湖に着くと雨で、水を吸ったテントは重く、びしょぬれになりながら設営した。
テントの中で、家から持ってきたお弁当を広げたら、
家族全員からの手紙が入っていて、今すぐ帰りたくなった。
夜になると雨はひどくなって、テントの周囲に掘った溝がすぐに溢れるので、
何度も外に出て掘り直さねばならない。
ろくに眠れないまま、朝になった。
大人になって、何度かキャンプに行ったけれど、
やたらと荷物が多いのと、それらを用意して、使って洗って、
家に帰ってすべてをしまって、という作業がとてつもなくめんどくさいのと、
寝心地もよくないし、洗い物も思うようにできない。
食べるものも、ダッチオーブンなどで凝ったアウトドア料理を楽しめるような人はいいが、
私なんかはせいぜいカレーライスか豚汁が関の山。ボンカレーでもいいぐらいだ。
というわけで、私はすっかりキャンプから足を洗った。
キャンプ好きから、キャンプに誘われることがある。
最初は、その日は都合が悪いなどと言っていたが、そうするとまた誘ってくれる。
だから、「キャンプはあまり好きではなくて」と正直に言うことにした。
ビーチでやるバーベキューも、実は苦手だ。
ビーチに大きなテントを張って、バーベキューを一日中やっている人達がいる。
彼らは、朝から夜までそこで過ごす。
バーベキューは好きだけれど、私は朝から夜までそこにいられないのだ。
食べて、ちょっとのんびりしたら、もう次の行動に移りたくてウズウズする。
何もしないでボーっとしていることができない、つまりは貧乏性なのである。
ある友達が、独身の頃はスキーが好きだったけど、
結婚したら大嫌いになったという。
「だって家族全員のスキーと、ウェアを出して、使ったら手入れしてしまって、
もうめんどくさくってスキーなんか行きたくない」
「じゃあ、キャンプも嫌いとか?」
「あったりまえだよ!家族全員の寝袋を干したり丸めたりもめんどくさいし、
子供達は料理とか手伝ってくれるけど、準備するのも片付けるのも私だからね」
なるほど。
キャンプもスキーも、めんどくさいを凌ぐヤル気のある人が楽しめるのだな。
私が子供の頃は、家族でスキーに行く家庭はほとんどなかった。
海外旅行だって、医者の娘とかが行くぐらいで、ほんとうに珍しかった。
父が外出好きだったおかげで、私は温泉やらドライブやらによく連れていってもらったけれど、
そういうことも、滅多にしない家庭が多かった。
昭和一桁、ぎりぎり二桁世代の親は、そんなもんだろう。
アクティブな親を持つ今の子供は幸せだと思う。
いずれにしろ、ただ楽しんでいればいい子供の頃に、すべてやっておくべきである。
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