太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

豆を煮る

2020-10-05 15:57:10 | 食べ物とか
五目豆が、どうしても食べたかったのだ。
大豆のほっくりした甘さと、こんにゃくやシイタケ、ニンジンや昆布の風味がオーケストラのように互いを引き立てあう、あの味。
日本にいれば、スーパーのお惣菜にあるかもしれないけど、ここじゃ無理。

私の母は豆を煮るのが好きで、うずら豆とか大豆などをよく煮ていた。
実家へ行くと、「お豆煮たから持ってく?」と言って、よくおすそ分けしてもらったものだ。

五目豆やってこい!と念を飛ばせばきっと誰かが持って来てくれるのでは、
と、はかない願いをこめて思い続けていたが、待てど暮らせど五目豆はやってこず(当然だな)。
仕方がないので、自分で作ることにした。


日本食スーパーで、北海道産大豆を買ってきた。
何十年も前に五目豆を煮たことはあったが、なにせ恐ろしく昔のことで、
すっかり忘れている。
母がいれば聞けばいいのだけど、そうもいかない。
母はグループホームにいるし、調子のいいときとそうでないときがあるらしいのだ。
ネットでレシピを調べてみた。
乾燥豆を24時間水にひたすところまでは、同じ。
でも、そのあとで柔らかくなるまで茹でてから味付けする作り方と、
いきなり味付けをしてじっくり煮る作り方とふたつある。
迷った末、その真ん中をとった。

ふやかした豆を、きもち固めぐらいまでに茹でてから、砂糖を入れてしばらく煮た。
昆布から出汁が出るような気がして、半分量の昆布も入れた。
ここですでに自己流になっている。

「醤油を入れると、それ以上豆が柔らかくならないからね」

母が言っていた。それだけは覚えている。

あまり豆が柔らかすぎるのは好きじゃないので、適当なところで醤油を入れて、
残りの具を全部投入した。

五目豆

ちょっと味が薄めだけど、まあまあ五目豆といえるものができた。
日本のスーパーで買う五目豆の袋詰めしたのは、びっくりするぐらい甘いけど、
自分で作れば、好きな甘さにできるからよかったかも。
一人じゃ食べきれない量なので、小分けにして冷凍した。
こんにゃくは冷凍できないので、1個ずつよけるのがめんどくさいけど。

豆を煮るのって、なんだか丁寧に生活しているような気になるから不思議。
夫のお弁当にも入れてみたら、美味しかった、と言っていた。
たくさんあるから、毎日入れてあげよう。