落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

メイド・イン・ホンコン

1999年06月14日 | movie
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新人監督が、無い予算を友人縁故に頼り素人俳優を使って、貧困層や社会のアンダーグラ ウンドに生きる若者を描いたインディーズ作品は、これまでにも世界中どこででもたくさ ん作られて来たし、そのうちの何本かは私も観たことはあったけれど、これほど痛烈に心 を動かされたのは『メイド・イン・ホンコン』が初めてです。正直云ってちょっと自分で もショックなくらい感動しました。

病気の少女ペンに「お前よりも俺の方が偉いんだぞ」と云いながら借金取りから庇い、知 恵遅れの少年ロンを子分にする主人公チャウ。
チャウに惹かれながらもすがるでもなく孤独に死んでいくペン。
血まみれの遺書を遺して飛び降りる少女サン。
家族に見捨てられ、子供たちに虐待されるロン。

ペンの母親が「死んだあの子は永遠に16歳のまま」と云うけれど、この映画に登場する 少年少女たちの輝きは恐ろしいほどの美しさと痛いほどの切なさに満ちている。
それは彼らが結局は大人になることを拒むからではなく、今手にしている輝きにひたすら 純粋に忠実であろうとしているからなのかもしれな?「、と思いました。

こんな映画が香港で出来たことも驚異だけど、香港で受け入れられたことは他人事ながら 物凄く嬉しいです。