『悪人』
長崎に住む解体作業員の祐一(妻夫木聡)と、佐賀で紳士服店に勤める光代(深津絵里)。出会い系サイトで知りあい、互いにひとめで惹かれあうふたりだったが、祐一は彼女と出会った前日に21歳の保険外交員・佳乃(満島ひかり)を殺害した殺人犯だった。
吉田修一の同名小説の映画化。
先日モントリオール国際映画祭でのふかっちゃんの快挙がニュースになりましたけども。まさしく。これ名作かもしんない。すごいいい映画でした。
よけいなものが何にもないし、けどいいたいことはしっかりそっくり全部伝わる。そのうえで、観てる方にもいろいろと考えさせる。パーフェクトでございます。
ぶっちゃけね、そんな期待してなかったのよ。ブッキーもふかっちゃんもTVの俳優さんだしさ、CMもあるし。どこまでヨゴレOKなん?ってとこがやっぱ未知数じゃないですか?けどフタあけてみたらば。ガチでやりきってた。おおーって感じ。
世間的には賞を穫ったふかっちゃんの方が話題になってますけど、ぐり的にはブッキーも素晴しかったと思います。バカなんだけど純粋で、なのに不器用でひとりぼっちで、オレ生きててスイマセンって感じの哀れな男の子にぴったりハマってた。原作が気に入って自分で売りこんで出演したらしーですけども。解体のバイトも実際やってみたり、祐一のドライブコースを走ってみたり。とりあえず超気合い入ってると。全編ほとんどノーメークのふかっちゃんの気合いもすごいですけど。おふたりとも素晴しかったですよん。
脚本に原作者が関わってるからだと思うんだけど、台詞に非常に印象的なフレーズがいくつもあって、すごくそれが胸に響きました。ネタバレになるので具体的には書かないけど、聞いててホントにドキッとしました。何度も。
ただ、だからって台詞で全部説明したりしてる風でもないのね。物語の舞台が福岡・長崎・佐賀と分散してるせいもあって、どのシーンも登場人物が少なくて、場合によっては会話もないシーンもけっこう多い。むしろその無言のシーンで大切なことを能弁に描写してたりもするし、台詞も直接いいたいことを言葉にするんじゃなくて、その会話の向こうにある心情がうっすら伝わってくる言葉になってたり。それで却って重要な台詞がしっかり響くようになってたり。
やっぱし映画はシナリオですよ。それに尽きます。それを充分に描写しきった映像も完璧でしたけれども。とくにライティングがスゴイ良かったです。めっちゃリアルで。
そしてキャストが無茶苦茶豪華。ワンシーンしか出てこないチョイ役まで全部超メジャーな役者さんばっかしでびっくりだよ。しかも全員がすっごいドンピシャのナイスキャスティング。全員の演技に間違いがいっさいないってのがスゴイよ。これだけの面子集めといてさあ。岡田将生なんか『告白』もそうだけどおバカ役がホントにハマってるし、満島ひかりの安っぽい腰かけOLっぷりも超ナマナマしかった。マジで一瞬誰だかわかんなかったくらいだもん。
そのうち原作も読んでみようと思います。
長崎に住む解体作業員の祐一(妻夫木聡)と、佐賀で紳士服店に勤める光代(深津絵里)。出会い系サイトで知りあい、互いにひとめで惹かれあうふたりだったが、祐一は彼女と出会った前日に21歳の保険外交員・佳乃(満島ひかり)を殺害した殺人犯だった。
吉田修一の同名小説の映画化。
先日モントリオール国際映画祭でのふかっちゃんの快挙がニュースになりましたけども。まさしく。これ名作かもしんない。すごいいい映画でした。
よけいなものが何にもないし、けどいいたいことはしっかりそっくり全部伝わる。そのうえで、観てる方にもいろいろと考えさせる。パーフェクトでございます。
ぶっちゃけね、そんな期待してなかったのよ。ブッキーもふかっちゃんもTVの俳優さんだしさ、CMもあるし。どこまでヨゴレOKなん?ってとこがやっぱ未知数じゃないですか?けどフタあけてみたらば。ガチでやりきってた。おおーって感じ。
世間的には賞を穫ったふかっちゃんの方が話題になってますけど、ぐり的にはブッキーも素晴しかったと思います。バカなんだけど純粋で、なのに不器用でひとりぼっちで、オレ生きててスイマセンって感じの哀れな男の子にぴったりハマってた。原作が気に入って自分で売りこんで出演したらしーですけども。解体のバイトも実際やってみたり、祐一のドライブコースを走ってみたり。とりあえず超気合い入ってると。全編ほとんどノーメークのふかっちゃんの気合いもすごいですけど。おふたりとも素晴しかったですよん。
脚本に原作者が関わってるからだと思うんだけど、台詞に非常に印象的なフレーズがいくつもあって、すごくそれが胸に響きました。ネタバレになるので具体的には書かないけど、聞いててホントにドキッとしました。何度も。
ただ、だからって台詞で全部説明したりしてる風でもないのね。物語の舞台が福岡・長崎・佐賀と分散してるせいもあって、どのシーンも登場人物が少なくて、場合によっては会話もないシーンもけっこう多い。むしろその無言のシーンで大切なことを能弁に描写してたりもするし、台詞も直接いいたいことを言葉にするんじゃなくて、その会話の向こうにある心情がうっすら伝わってくる言葉になってたり。それで却って重要な台詞がしっかり響くようになってたり。
やっぱし映画はシナリオですよ。それに尽きます。それを充分に描写しきった映像も完璧でしたけれども。とくにライティングがスゴイ良かったです。めっちゃリアルで。
そしてキャストが無茶苦茶豪華。ワンシーンしか出てこないチョイ役まで全部超メジャーな役者さんばっかしでびっくりだよ。しかも全員がすっごいドンピシャのナイスキャスティング。全員の演技に間違いがいっさいないってのがスゴイよ。これだけの面子集めといてさあ。岡田将生なんか『告白』もそうだけどおバカ役がホントにハマってるし、満島ひかりの安っぽい腰かけOLっぷりも超ナマナマしかった。マジで一瞬誰だかわかんなかったくらいだもん。
そのうち原作も読んでみようと思います。