ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

録音ききくらべ

2006年02月12日 12時37分33秒 | 音楽

 先日、よく見るブログで、気になったことがあり、私も自分で調べてみました。バロックヴァイオリン奏者のブログで、彼がバッハの無伴奏ヴァイオリンの曲を録音しているときに、自筆譜ファクシミリと、原典版のベーレンライターやヘンレ版との違いに気がついたそうで、私も家にあるCDを聞き比べてみました。
 その、音が違っているところは、ヴァイオリンソナタ2番の2楽章フーガの183小節目の2拍目の、gisの前の音が、自筆譜はg、出版社の楽譜はaなんです。こんなことはよくあるのでしょうか・・・。
 それで、夫にきいて、家にある無伴奏ヴァイオリンソナタ2番が入っているCDを出してもらったら7種類ありました。
 1番上はシギスヴァルト・クイケンの新録音、2列目左はブリュッヘンの18世紀オーケストラのコンミスを長く務めていたルーシー・ファン・ダール、真ん中はクイケンの旧録音、右は父が持っていたギドン・クレメルのモダン楽器での演奏、3列目左はルンドボーゲンという、かなり丸いカーブの弓によるルドルフ・ゲイラーの演奏、真ん中は寺神戸亮さんの録音、そして右がレイチェル・ポッジャーの演奏。以上、7種類のソナタ2番のフーガのところを楽譜を見ながら聴いてみました。なかなかいい勉強になりました。それぞれの音色がこんなにも違うのに驚きでしたし・・・。意外と、ルンドボーゲンの演奏が重音がきれいでよかった・・・。あのような弓だと、4本同時に響かせられますものね。やはり、モダン楽器では、重音がプツプツと切れて聴こえるんです。そりゃ、しかたのないことですが。そして、音の違いの、それぞれの奏者の違いは、当然のような結果でした。古楽界での第一人者は当然ながら、自筆譜を見て演奏しているのでしょう、gで弾いていました。aはクレメル、ルンドボーゲンのゲイラー、レイチェル・ポッジャーの3人でした。もう一つ、スークの録音はLPで持っていますが、おそらく、aではないでしょうか。ターンテーブル、早く復活してもらって聴きたいものです。
 意外と家にたくさんあったのにびっくり。そして、私の気に入った演奏は、寺神戸亮さんとルーシー・ファン・ダール。ルンドボーゲンもまあまあ、聴きやすいですね。それに、けっこう、面白い。
 そんなことを自室にこもって調べていたら、ヴァイオリンを弾きたくなってしまい、久々に楽器を取り出して、弾けもしないのに、無伴奏ヴァイオリンをちょっと練習・・・。いつかこの曲を全部弾けるようになりたいと、先生にお願いして始めたのですが、ソナタ1番の途中で挫折。弾けるところだけエチュードで弾いていた頃のほうが気楽だったかも。ヴィオラを弾くことのほうが多くなり、ますます道のりが遠くなってしまいました。でも、こういういい機会ができて、よかったです。
 ところで、一体どうして、音が違ってしまったのでしょうか、疑問です。今度、合奏団の先生に聞いてみます。

コメント (2)
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